三重県立白山高の家庭科教諭、川本牧子さん(40)は小学生の時、白球を追う野球少女だった。
現在は野球部長として高校野球に関わるが、大好きな野球をあきらめた時期もあった。

父親は少年野球チームの監督。その影響で小学3年から野球を始めた。
周囲に女子はおらず、「みんなが坊主のなか、帽子を取ると一人だけショートカット。恥ずかしかった」。
中学でも野球をしたかったが女子の募集はなく、ソフトボール部に入った。
高校では野球に関わりたい、とマネジャー志望で野球部の見学に行った。
でも、「女子マネジャーはとっていない」と断られ、「男に生まれたかった」と何度も思った。甲子園に行きたい、野球がしたいという夢はあきらめた。

白山の部員たちに「顧問としてなら、女性でも甲子園の土を踏めるかもしれない」と言うと、
「自分たちが先生を甲子園に連れて行きます」と返してくれた。球児たちと二人三脚で夢を追いかける。
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