フランスの優勝で幕を閉じたサッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会。一流選手のプレーに魅了される一方、腕や脚などを覆う「タトゥー」がテレビ画面に映るたび、違和感を覚えた人もいたのではないだろうか。

欧米では自己表現として広く認知され、南太平洋諸国では民族的な伝統や習慣でもあるタトゥー。ただ、日本では入れ墨の否定的なイメージが根強く、そのギャップはなかなか埋め難いようだ。(小川 晶、真鍋 愛)

 「タトゥーを見て気持ちを高める選手もいるそうだが、やっぱり柄が悪い」。神戸市中学校総合体育大会のサッカー決勝があった16日、優勝した高倉中サッカー部3年の男子生徒(15)が首をかしげた。W杯では、連日テレビに目を凝らしたが、「どんなにスターでも、タトゥーには憧れない」と言い切る。

 メッシ(アルゼンチン)にネイマール(ブラジル)、ロドリゲス(コロンビア)…。名だたる選手たちが、家族の名前などを刻んだタトゥーをあらわにピッチに立った。

 同中サッカー部の男性顧問(31)は「教育上の観点ではもちろん良くない」と前置きし、持論を続けた。「外国にはタトゥーに寛容な国も多い。選手としては、プレーがフェアであるかどうかが大事で、見た目は二の次なのでは」

 格闘技や米プロバスケットボールNBAの選手などでも目立つタトゥー。サッカー界に広まった一因を、複数の専門家は一人のスターの影響とみる。2002年のW杯日韓大会にも出場した元イングランド代表のベッカムさんだ。

 ベッカムさんは「家族は自分の一部」として、妻や子どもを表すデザインを腕や肩に刻んだ。スポーツ文化評論家の玉木正之さん(66)は「善しあしで語るような問題ではない」との立場をとる。

 日本では罪人の証しという江戸時代の入れ墨のイメージが色濃く残る。玉木さんは自己表現のタトゥーも含めて否定的に捉える層が多いと指摘し、「スポーツに純粋性を求める日本の風潮も合わさって、違和感につながっている」とみる。

 一方で、タトゥーを施す針による感染症のリスクや、磁気共鳴画像装置(MRI)検査による染料の発熱などが懸念される。加えて、日本ではタトゥーで入場が制限される施設もある。

 サッカー日本代表でも、ユニホームで隠れる程度のタトゥーを入れている選手はいるという。日本サッカー協会(東京)は「目立つ場合は『子どもへの影響や代表選手としての見られ方を考えるように』などと個別に伝えている。ただ、タトゥーを理由に代表を外すことはない」としている。

神戸新聞7/21(土) 15:15配信
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2018/07/21(土) 15:46:06.62
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