前評判を覆し、ロシアW杯でベスト16まで進出したサッカー日本代表。7月16日に行われたW杯決勝戦は、次なる4年間へ各国が体制を整える号砲でもある。
「日本も同様です。ハリルホジッチ前監督の電撃解任で、急遽、指揮官に就いた西野朗監督の続投は消えた。そのため、新監督の元で次回W杯を目指すこととなります」(スポーツ紙記者)

日本がベルギーに負けて以降、熱を帯びる新監督報道だが、候補は2人いる。特に注目されたのがユルゲン・クリンスマン氏だ。06年W杯でドイツ代表を3位に導いた実績を持つ、
このドイツ人指揮官の日本代表監督就任の噂が流れるや、スポーツ紙などが本人を相次いで直撃。報道合戦が過熱する7日には、ツイッターで〈『ウワサ』は真実ではない〉と否定したのだ。

協会関係者は、「候補の一人ではあったが、絶対的な本命が他にいた」と明かす。その人物こそ、サンフレッチェ広島の監督を務めた森保一氏だ。
森保氏は、西野ジャパンが発足すると同時にコーチとして入閣。以来、日本代表に帯同し、現状の代表について熟知している。「継続性」を求めるならうえで、このうえない人材だが、
一方で、ハリルホジッチ前監督の“後遺症”も影響している。「ハリル解任の最大の要因は、コミュニケーション不足でした。ハリルは、説明もなしにダメ出しを続け、説明を求めればすぐに代表から外す。
そのワンマンぶりがチームを崩壊させた。異文化や異なる言語の部分も影響したと思いますが、外国人監督の難しさを改めて痛感させられた」(前同)

一方、西野体制では、森保コーチや手倉森誠コーチが積極的にコミュニケーションを取ってチームをまとめ、躍進に導いた。
その森保氏と、かつてベガルタ仙台でチームメイトだった元日本代表の岩本輝雄氏は、「とにかく、森保氏はいい人。みんなの話を聞き、そして、まとめる。現役時代も、監督としてJリーグで3連覇しても、
一切人柄が変わらない。それに勉強熱心で、欧州を中心に世界中のサッカーを研究している」と絶賛する。そして、次なる代表監督に向いている点として、こう続ける。「若手の育成が得意。
かつて日本のU19やU20のコーチをしていた際に指導していたのが、香川真司など今の代表の核となっている」

現在、日本には、バルサの下部組織で10番を背負っていた久保建英(17=FC東京)や、Rマドリードの下部組織に所属する中井卓大(14)など有望な若手がそろう。
日本サッカー協会が森保氏を推す理由は、ここにもあるようだ。

森保氏は16年に専門誌『サッカー批評』(双葉社)のインタビューに応じているが、そこで日本代表の強化について聞かれると、〈性格的な部分も含めて、日本人の特徴を活かしたチーム作り〉と答えている。
また、〈コミュニケーションの仕方はそれぞれの人、あるいは時と場合によります〉と、やはり日本人ならではの感性を大事にする。

日本人監督として日本人に合ったチーム作り。森保ジャパン、期待大だ!

日刊大衆 / 2018年7月20日 9時30分
https://news.infoseek.co.jp/article/taishu_60307/