さて、主人公は冒頭から自意識過剰まる出しなのであるが
それは作品のテーマにからむので仕方ないとして
震災のゴタゴタの中で人間の思考はこういうほうへ向かうだろうかという違和感は読んでる間、ずっと続く。
主人公は「奥さん」からビンタされて自らの美しい顔への依存から抜け出すように誘導されるのだけど、
本来は明日の作業当番とか仮設住宅の抽選だとか気にしなきゃなんないことは
山ほどあるだろうに、こんな説教いつ考えるかね、という違和感ありありな展開。
芥川賞候補なので推薦した人たちもとにかく考え込むのが好きなタイプなのね、としか言えない