日本代表のDF昌子源が3日、ベースキャンプ地のカザンで報道陣の取材に応じ、2―3で敗れた決勝トーナメント1回戦、
ベルギー戦の3失点目のシーンを回想し、そのときの心境を生々しく明かした。

2―2で迎えた後半ロスタイム4分、日本のCKからカウンター攻撃を受けた。
敵陣ゴール前に攻撃参加していた昌子は全速力で戻る。目の前でベルギーの選手がスピードに乗っていくのが見えた。追いつこうと必死に追った。

「僕のところからは全部見える。デブルイネ選手が右に出して、ムニエが中に入れた。
そこで頼む、ルカク、スルーせんといてくれっていう。ずっと思っていた。走りながら。全速力で戻っているはずなのに、色んな思いが出てきて…。
ルカク選手にスルーされた時に、何かこう肉離れしてでも、骨が折れてでも、何でもいいからとにかく間に合ってくれって」

願いは届かず、右サイドからのクロスをルカクはスルーし、後方から走り込んだフリーのシャドリにネットを揺らされた。
最後の最後、昌子が願うように滑り込んだ右足は届かなかった。

「めちゃくちゃスローモーションに見えて。何を犠牲にしてでも、頼むから届いてくれ。そう思ったことは今までなかった。
あれだけ必死に走っているのに、気持ちでは頼む、ルカクがそのままシュート打ってくれって思いが浮かんでくる。
ハセさん(長谷部)にも声が届かない。無抵抗。こんだけ頑張ってるのに何もできない自分。腹立った。本当に自分の目の前で決められたから」

試合後は全く眠れなかったが、今も眠くないという。
「明日、またベルギーと試合があるんじゃないか」と現実を受け入れることは、まだできない。

「ツイッターのリツイートとかで、あのシーンが流れてくる。見たくないのに。頭の中でずっとあのシーンが流れている。
失点のシーンが。見たくないのに。しんどい。ほんまにしんどい。前の人が仕事をしてくれた。
後ろのオレが守りきれなかった。先輩たちに(ベスト8の)景色をみせられなかった」。

試合後、ピッチを叩いて号泣した。「いつか、日本のゴールを守る選手に、男になりたい」と言ったものの、
まだその目標にたどり着く道は描けない。昌子は「無理に切り替えず、ゆっくりと気持ちを切り替えていきたい」と話した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180704-00000086-sph-socc

取材を終えた昌子は悔しさから涙を見せながら引き揚げる
https://amd.c.yimg.jp/amd/20180704-00000086-sph-000-10-view.jpg


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