試合結果で株価が大きく動く

セネガル戦に引き分け、28日の第3戦ポーランド戦に決勝トーナメント進出の期待が高まる日本代表サムライブルー。

【画像】経済動かすW杯 過去大会を振り返る

日本代表の活躍で盛り上がっているのは、サッカーファンだけではない。
三井住友アセットマネジメント・宅森昭吉氏は、「国民の注目を集めている試合で、結果が出たり、残念だったねというときには、素直に翌日の株価に反映される」と話す。

スポーツと経済の関係などを長年分析してきた、アナリストの宅森氏によると、サッカーワールドカップなど国民的関心事の結果は、投資家心理を刺激し、株価が大きく動く要因になりうるのだという。
北海道拓殖銀行が破綻するも日経平均株価は約1,200円上昇

その顕著な例が1997年、日本が初めてワールドカップの出場を決めた、いわゆる「ジョホールバルの歓喜」。
劇的勝利の翌日、北海道拓殖銀行の破綻という大きなマイナス要因があったにもかかわらず、日経平均株価は約1,200円も上昇。

今大会で日本がコロンビアに勝った翌日の株価も約270円上昇と、確かにチームの勝利を受けて株価が上がっているように見える。

しかし、2006年のドイツ大会予選リーグで、日本代表がオーストラリアに1 - 3で敗れた時には614円の値下がり。
直接的な因果関係はわからないが、勝敗が影響しているようにも見える。

また、2002年の日韓大会では、日本は決勝トーナメントに進んだものの、トルコに負けると、その翌日、株価は約360円も値を下げた。
優勝国のGDP成長率は平均で3%以上上昇

さらに、これまでワールドカップで優勝した国の多くは、その年のGDP(国内総生産)の成長率が軒並み上昇。
平均で3%以上という高い伸びを示している。

宅森氏は、「日本が優勝した場合、今までの過去の他国の例をそのまま当てはめると、少なくとも1%くらいは上がっている。日本の金額に当てはめると5兆円くらい。個人消費も投資も出るでしょうし、トータルの動きを含めてかなりのプラス効果が出てくる可能性はある」と話す。

その国の経済にも、大きな影響を与えるという、ワールドカップ。
サムライブルーの戦いに、日本のビジネス界からも熱い視線が注がれている。

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