学生時代はライバルで社会人は同期入社。Jリーグでは強化責任者と監督。サッカーJリーグ1部、清水エスパルスの久米一正ゼネラルマネジャー(62)=浜松市出身=は、ワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場する日本代表の西野朗監督(63)と縁の深い仲だ。西野監督の人柄を良く知る久米GMは「強運の持ち主。きっと成功する」とW杯での躍進に期待を込める。

 久米GMは浜名高サッカー部時代、関東遠征の練習試合で浦和西高(埼玉)の選手だった西野監督と出会った。中央大学では西野監督がいたライバル、早稲田大と何度も戦った。大学卒業後は日立製作所に同期入社し、サッカー部のチームメートとなった。Jリーグでも柏、名古屋でクラブのフロントとして現場の西野監督を支えた。

 日立では西野監督は人事部、久米GMは営業部に配属された。「(西野氏は)自分から話すことはあまりなく、聞き上手で相手の本音を聞き出す」と久米GM。西野監督は社会人時代に選手を見極める観察力、洞察力を養ったのではと推察する。

 久米GMは「ヘッドコーチだった柏の時も外国人監督が突然辞任して、西野に指揮官の大役が回ってきた。今回のW杯も前監督の解任で出番が来た」と話す。Jリーグの監督で通算270勝した手腕はもちろん、西野監督には運を引き寄せる力もあったという。

 W杯で指揮を執る日本人監督は2人目。久米GMは「同級生として誇らしい。ベスト8以上、史上最高の成績を残してほしい」とエールを送る。

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