【ゼーフェルト(オーストリア)大島祥平】サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場する日本代表は3日、事前合宿地ゼーフェルトで本格的に練習を開始した。3バックでのミニゲームを実施し、約2時間、汗を流した。

 コンディション調整の重要な鍵を握るのが合宿地だ。インスブルック郊外のゼーフェルトはアルプスの山々に囲まれたのどかな高原リゾート地。「人もいないしサッカーに集中できる。施設もいいし本当に言うことがない」(香川=ドルトムント)など、環境を絶賛する声が相次いだ。

 ゼーフェルトは標高約1200メートル、人口約3100人の小さな町。1964年、76年のインスブルック冬季五輪開催地で、日本代表の練習場そばにスキーの高梨沙羅(クラレ)が国際大会で優勝したジャンプ台がある。サッカー合宿地としてよく利用され、2010年W杯南アフリカ大会で準優勝したオランダも事前合宿を張った。

 日本代表チームの貸し切りとなっている宿舎はジムやプールのほか卓球やビリヤードの台を備える。長友(ガラタサライ)は「(部屋の)窓を開けたらすごい景色が広がっている」と話す。練習場にもバスで5分と近い。到着した2日は雨だったが、晴れた3日は練習時も気温26度、湿度37%と過ごしやすく、長谷部(アイントラハト・フランクフルト)は「移動、食事、ピッチ、ホテル、全て最高の環境を整えてもらった。選手として最高のしっかりした準備をしないといけない」と語る。

 日本代表はスイス・ルガノでのスイス戦(8日)を経て再びゼーフェルトに戻り、パラグアイ戦(12日)後、13日にロシアでのベースキャンプ地カザンに乗り込む。「あまりにも環境が良すぎるのでカザンについてからの反動が心配」と早くも気をもむスタッフもいる。

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