サッカー・国際親善試合(2日、オーストリア・クラーゲンフルトほか)W杯ロシア大会で2連覇を狙うドイツ(FIFAランク1位)が、W杯出場を逃したオーストリア(同26位)に敵地で1−2で敗れる“波乱”があった。ドイツの守護神、GKマヌエル・ノイアー(32)が負傷から復帰しての初戦となったが、後半に2失点し逆転負け。5戦連続で白星なしとなり、ヨアヒム・レーウ監督(58)は怒りをあらわにした。

 ドイツが王者らしからぬ戦いで、ロシアW杯出場を逃したオーストリアに敗れた。W杯連覇に弾みをつけたかったレーウ監督が落胆の表情を浮かべた。

 「後半は不注意なプレーが多すぎた。こんなことではロシア(W杯)では、チャンスはやってこない。腹立たしい…」

 吐き捨てるように、怒りをあらわにした。前半11分、相手GKのミスからMFエジルが先制。最高のスタートをきった。

 しかし、後半に入ると状況が一転。パスの精度は悪く、簡単にボールを失うなど集中力を欠くプレーが目立った。そして8分と24分に失点。すると逆転はおろか、追いつくことすらできなかった。

 格下のオーストリアに敗れるのは32年ぶり。これで昨年10月のW杯欧州予選でアゼルバイジャンに5−1で勝ったのを最後に、5戦連続勝利なしだ。

 唯一の光明は、左足中足骨(甲)の手術を受けて長期離脱していたGKノイアーが、約9カ月ぶりに復帰したこと。前回ブラジルW杯の最優秀GKはフル出場して好セーブも連発し、自身3度目の大会へ準備ができていることをアピール。指揮官は「いいパフォーマンスだった。満足だ」と頬を緩めた。

 今後はサウジアラビアとの強化試合を8日に行い、本大会に臨む。1次リーグF組ではメキシコ(FIFAランク15位)、スウェーデン(同23位)、韓国(同61位)との顔合わせ。連覇に向けて不安を露呈したドイツだが、守護神の完全復活で払拭できるか。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180604-00000024-sanspo-socc