阪神・金本知憲監督(50)が打率・136と不振が続く鳥谷敬内野手(36)と歴代2位の連続試合出場記録(1934)についての話し合いをすでに終えていることが21日、明らかになった。
22日のヤクルト戦(倉敷)で終止符が打たれる可能性が高まった。借金「3」で最下位転落危機にある中、手段を選ばず、心を鬼にする。

 ついにXデーを迎えるのか。2004年9月から鳥谷が積み上げ、1934まで伸びた試合連続出場記録に、ピリオドが打たれる可能性が高まった。

 金本監督は前日20日の中日戦後、打率・136と不振に陥りながらも記録を継続させている鳥谷について「本人と話さないといけないところもある」と崖っぷちであることを明かし、直接会談の必要性を
訴えていた。

 球団関係者の話を総合すると、すでに2人の間での話し合いは終えていた。別のチーム関係者は「数日前に鳥谷が監督室に呼ばれていた」と証言。球団首脳は「記録を継続させることが、鳥谷のひとつの
モチベーションになっているのは確かだが、チーム最優先という考えはしっかりと持っている。鳥谷も監督にお任せしますと伝えたのではないか」と会談内容を推察した。

 22日のヤクルト戦の相手先発は左腕・石川。13打席連続無安打の鳥谷はベンチスタートが濃厚。これまで通り、代打として待機し、試合展開によっては連続試合も継続されるだろうが、
記録を継続するための急な守備固めや代打といった起用法はなくなる見通しだ。先の首脳は「鳥谷自身も覚悟しているだろう」と話した。

 連続フルイニングの世界記録(1492)、歴代3位の連続試合出場記録(1766)を持つ金本監督にとっても、心を鬼にしての決断を強いられることになる。チームは4カード連続負け越しで借金は
今季最大の「3」で5位。首位・広島とは7ゲーム差も離された。今回のヤクルト3連戦で仮に3連敗でもすれば最下位に転落という異常事態に陥っている。

 打線は20年ぶりとなる12試合連続ひと桁安打が続いており、中谷の今季初昇格を決めたばかり。ありとあらゆる手段を探り、少しでも打てる可能性がある選手を使って勝利を目指さなければいけない状況だ。
配慮はしたいが、最下位が迫る状況ではその余地はもうない。まさに苦渋の決断。鳥谷の連続試合出場記録という“聖域”を残している場合ではなくなった。

 鳥谷は常々「できることをやるしかない」と前向きな姿勢を崩さないが、打率・136、0本塁打、5打点と数字はなかなか伸びてこない。通算2013試合の出場はすでに藤田平氏を抜き、球団トップに
立っているだけに、球団内では「そろそろ、連続試合も潮時なのでは」という声もある。

 もどかしい思いは鳥谷だけではなく、当然、金本監督にとっても同じ。勝負の就任3年目。わらにもすがる思いで打開策を練っている。そのひとつが、鳥谷問題。いよいよ、間近になってきた。

サンスポ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180522-00000014-sanspo-base