人気漫画などを無断でインターネット上に公開し、4月に閉鎖された海賊版サイト「漫画村」について、複数の大手出版社が著作権法違反容疑で福岡県警などに告訴状を提出していたことが分かった。

捜査関係者や出版関係者によると、著作権を持つ漫画家から依頼を受ける形で講談社などの出版社が昨年、容疑者不詳で刑事告訴したという。
福岡県警などが捜査に着手している。

漫画村には市販された大半の漫画が無断掲載され、「進撃の巨人」(講談社)や「ONE PIECE」(集英社)といった人気漫画も公開されていた。
一般社団法人「コンテンツ海外流通促進機構」(東京)によると、漫画村は昨年8月ごろに開設され、今年2月までに延べ約6億1989万人が利用。
1人が1冊読んだと試算した被害額は約3192億円に上るという。

講談社は「刑事告訴の手続きは終わっているが詳細は明かせない」、小学館は「捜査に協力しているのは事実だが詳細は控えたい」としている。

政府は4月、漫画村など悪質なサイトに関する緊急対策を発表。
プロバイダー(接続業者)が利用者のネット接続を遮断するのが適当との見解を示し、事業者側に自主的な対応を促していた。

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