■GGG×カネロ戦が消滅、両陣営による話し合いが本格化か

 WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)は同級6位のエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)を下し、日本人史上初となる同級王座の防衛に成功した。ミドル級3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)との統一戦の期待が高まる中、大物プロモーターは「東京ドームは6万人で売り切れになる」と断言している。米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン.com」が報じている。

 実現すれば日本ボクシング史に残るビッグマッチとなる「村田対ゴロフキン」。カギを握るのは両選手のプロモーターだ。

「我々は全員、ファイターを含めて準備を進めている。私はまだトムとは話していない。トムは今(ネバダ州)コミッションの動向を待っている状況だからね。トムのプライオリティはカネロとの戦いをどうするのか。その戦いが実現しなければ、私は彼との話し合いに入るだろう」

 こう語ったのは村田と契約を結ぶトップ・ランク社の大物プロデューサーのボブ・アラム氏だった。トムとはゴロフキンのプロモーターを務めるトム・ロフラー氏のこと。

 ロフラー氏にとってのこれまでの最優先事項は、5月5日に予定されていたサウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)との再戦。だが、ドーピング違反によるアルバレスの半年間の出場停止処分が決定し、“カネロ”の代役探しに奔走していた。結局、ゴロフキンはWBC世界スーパーウエルター級1位のバネス・マーティロスヤン(米国)との対戦が決定。今後、両プロモーター間で対戦へ向けた、何らかの動きが出てくるかもしれない。

■アラム氏は興奮「観衆6万人ぐらい入る。売り切れになるだろう」

 今夏に米国で2度目の防衛戦が予定されている村田。そこをクリアすれば、ゴロフキン戦については、今年12月から来年1、2月になる見通しだ。

「みんな分かってきたようだが、日本のファイターであそこまでの存在が日本にいなかった。彼は信じられないような視聴率を持っている。野球以上なんだ。日曜日の夜に1500万人が中継を見たんだ。ピーク時は1700万人だぞ。1億人ぐらいの総人口の国でだ。信じられないことだ。スーパーボウル級の数字だ」

 アラム氏はブランダムラ戦の視聴率を例に挙げ、日本での絶大な人気に大喜びしているようだ。そして、ゴロフキンとの統一戦が実現すれば、東京ドームを埋め尽くす規模になると確信している。

「(東京ドームは)観衆6万人ぐらい入る。売り切れになるだろう」

 東京ドームでボクシングが行われたのは1990年2月11日。ヘビー級の3団体のタイトルをかけたマイク・タイソン対ジェームス・ダグラス戦が最後。タイソンがプロ初黒星を喫した伝説の夜だ。当時も超満員に膨れ上がったが、村田でも再現が可能だとアラム氏は断言していた。(THE ANSWER編集部)

THE ANSWER2018年4月20日14時24分
https://news.infoseek.co.jp/article/theanswer_22153/