「オータニは本物だ」

 「オータニのDNAテストをしよう。多分、人間じゃないと思う」

「しばらく野球を見ていなかったけれど、オータニの試合は全部見ようと思う」

 「今季はオータニを見る」

 「エンゼルスファンじゃないけれど、オータニの出る試合は欠かさず見ようと思う」

 「エンゼルスの試合は全部、全国放送で流せばいいのに」

海を渡った日本人選手が、アメリカ人ファンの心を大きく揺さぶっている


野球のおもしろさを再確認するきっかけに。

 3月29日のメジャーデビュー戦で初ヒット、4月1日には投手としてメジャー初勝利、そして本拠地でのデビュー戦でホームラン、8日の本拠地での投手デビューでは7回無失点12奪三振、とまるで漫画の主人公のような活躍を見せる大谷。

 誰よりも速いボールを投げたい。

 強打者を打ち取りたい。

 思い切りバットを振って、遠くまで飛ばしたい。

 投げるのも打つのも楽しい。

 純粋にプレーするおもしろさ、一球一球に全力を尽くす楽しさ、それは幼い頃に野球をプレーしたことがある人なら誰もが感じた気持ちだろう。だが、様々な要因で少しずつ野球から心が離れていたファンに、大谷は野球の楽しさを教えてくれた。


“He is so cute!(すっごくかわいい)”

 ホームランを放った大谷がベンチに戻ると、チームメイトたちは新人いじりの儀式の1つ、“サイレント・トリートメント(無視)”をして、満面の笑みの大谷を知らんぷり。

 大谷は一瞬、「あれ?」という表情をした後に、1人の選手の背中に飛びかかった。まるで「ねぇねぇ、いいバッティングだったでしょう」と言わんばかりに。

 この大谷の行動にハートを奪われたファンは多かった。

  こんな言葉がSNSには溢れたが、豪快なプレーと大きな体躯に似合わない無邪気さのギャップもアメリカ人ファンにはウケたのだろう。「野球がとても大好きな野球少年なんだな」と理解した人も多かったはずだ。

 “Ohtani is good for baseball. (大谷は野球にいい影響を与えている)”という言葉は、最高の賛辞だろう。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180409-00830441-number-base&;p=3