京都府舞鶴市で開かれていた大相撲の春巡業で、土俵上でのあいさつ中に倒れた多々見(たたみ)良三市長(67)を救命中の複数の女性に対し、土俵から降りるよう場内アナウンスがあった問題で、女性が土俵から降りた後、大量の塩がまかれていたことがわかった。

 複数の観客によると、女性が土俵から降りた直後、相撲協会関係者が大量に塩をまいていた。

 大相撲では、稽古中や本場所の取組中に力士がケガしたり、体の一部を痛めたりしたようなときに塩をまくことがよくある。日本相撲協会の広報担当は取材に「確認はしていないが、女性が上がったからまいたのはではないと思う」と話した。

 観客の60代女性は「周りにいる男性がおろおろしている中で、複数の女性がすばやく救命措置をしていたので立派だった」。場内アナウンスについては「女人禁制の伝統があるのだろうが、人命救助にかかわることであり許されない。救助の手を止めていたらどうなっていたことか」と話した。

 多々見良三市長(67)はくも膜下出血と診断された。手術を受け、1カ月ほど入院することになった。

2018年4月5日12時14分
朝日新聞デジタル
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