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「人間五十年、下(化)天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」

【写真を見る】そりゃあ目玉が急にしゃべったら焦るでしょうな!/(C)水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション

かの名将・織田信長が好んで演じていたといわれる幸若舞「敦盛」の一節だ。信長について描く演劇作品では、彼の“最期”の瞬間を象徴的に描くために、これを燃え盛る本能寺で舞い踊って死んだと描くものも少なくない。

ただし、人間五十年というのは、別に平均寿命が当時50歳くらいだったから、というわけではなく他の世界との比較で、しょせん人間の生きる50年なんて妖怪が暮らす業界とか、天界とかと比べたらはかない命だねってこと。

って、いきなり何を言い出したのか分からないが、つまり自分が今いる世界、今見えている世界がすべてじゃないということ。

そして50年もの長きにわたって人間たちや、人間界に棲みつく妖怪たち?を楽しませてきたアニメの最新シリーズが、4月1日(日)朝9時から始まる。

各局で放送されているドラマやバラエティー、アニメなどを事前に完成DVDを見て、独断と偏見とジョークに満ちたレビューで番組の魅力を紹介する、WEBサイト・ザテレビジョン流「試写室」。

今回は、その「ゲゲゲの鬼太郎」(毎週日曜朝9:00-9:30、フジテレビ系)の第1話を取り上げる。

まあ、記事としては“見えている世界”がすべてだから、見た人が分からなかったらあかんのだけど…。

■ 新アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」とは?

さておき同番組は、1968年に第1期が放送されてから、2018年1月3日に50年を迎えた妖怪漫画の第一人者・水木しげる氏の漫画が原作の国民的テレビアニメシリーズ。

これまで1960年代、1970年代、1980年代、1990年代、2000年代と、約10年ごとに5回アニメ化されてきた。そして、6回目のアニメ化となる今回は、21世紀も20年近くがたち、人々が妖怪の存在を忘れた現代が舞台となる。

科学では解明できない現象が頻発し、流言飛語が飛び交い、大人たちは右往左往するばかり。13歳の少女・まなは、そんな状況を何とかしようと、妖怪ポストに手紙を書く。

そして、まなの前にカランコロンと下駄の音を響かせて、ゲゲゲの鬼太郎がやってくる…というストーリーだ。

第6期では、主人公・鬼太郎役に沢城みゆきが起用され、さらに初代・鬼太郎役の野沢雅子が目玉おやじを演じる。

ほか、ねずみ男役に古川登志夫、ねこ娘役に庄司宇芽香、一反もめん役に山口勝平、子泣きじじいとぬりかべの2役に島田敏、砂かけばばあ役に田中真弓。

また、今作のオリジナルキャラクターである人間の女の子・犬山まなの声を藤井ゆきよが務める。

■ 独断と偏見のレビュー

あまり大きな声では言えないが、普段からそれほどアニメを見るタイプではないだけに、これまでの「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズもご多分に漏れずちゃんとリアルタイムで見たことがなく、比較めいたことはできないのだが。

ファン待望の第6期。舞台が現代ということもあって、初っ端に渋谷のスクランブル交差点が登場するあたり、アニメ慣れしていない人でも入りやすくなっていた。

スクランブル交差点のクオリティーも高く、「今回の鬼太郎って実写版だったっけ?」と迷い込んだほど。

…それはいくらなんでも言い過ぎました。お詫びして訂正します。つまり、それくらい丁寧かつリアルに現代が描かれていると言いたいのだ。

そして、これまた現代っぽいのがいきなりのYouTuber登場。そう「チャラトミチャンネル」のチャラトミくん。この彼、いくらなんでもチャラ過ぎるし、やることが大胆過ぎる。

でも、ある現象が起きたとき「自業自得だ」って展開になるのかと思いきや、そこからの急展開は見事。平和慣れした現代への警鐘という意味なのか、罪なき罪深い傍観者たちにも容赦なく降り掛かるソレ。

思わず「じぇじぇじぇ!」と言いたくなるほど、勢いよく「ゲゲゲの鬼太郎」の世界に引き込む描写は、雑に褒めると「すっげー! やっべー! マジ卍」そのものだ。

>>2以降に続く

2018年3月31日 12時0分  ザテレビジョン
http://news.livedoor.com/article/detail/14512056/