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オスカー女優ジェニファー・ローレンスが、鬼才ダーレン・アロノフスキー監督とタッグを組んだ話題作『マザー!』について、インタビューに答えた。

本作は第74回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映されるや物議を醸した衝撃作。郊外の一軒家で、スランプに陥った著名な詩人の夫(ハビエル・バルデム)と共に、妻(ジェニファー)は家を修復しながら暮らしていた。ある夜、夫が予期せぬ客人(エド・ハリス、ミシェル・ファイファー)を招き入れたことから、夫婦の穏やかな生活は一変する。アメリカでは公開後、賛否両論を巻き起こし、昨年、突如として日本劇場公開が中止になった本作だが、4月25日のブルーレイ&DVDセット発売に先駆け、3月23日よりレンタルが開始する。
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これまでの出演作の中でも、最も困難な撮影で、自分の内面の演技を最も求められた映画だったと語るジェニファー。「これほど傷つきやすく、従順な役を演じた経験はなかったわ。これまで演じてきた役柄とはかけ離れていたし、新たなキャラクターを一から作り上げていくのは、本当に挑戦だったの」と明かす。あるシーンでは、自分の内面が本当に崩壊したと思うほど、精神的にも身体的にも打ちのめされたそうだ。
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かなり難解な作品だが、アロノフスキー監督がやりたいと思っていることをはじめから理解できたのだろうか。「全てわかったわ。彼は事前に映画内での宗教上の表現を説明してくれていたの。今作の脚本はとても壮大で、ユニークだと思ったし、毎回、脚本を読み返す度に、新たな物語を織りなしていくのは素晴らしかったわ。特に最後の方では、内容に圧倒されて……。今までに存在しない脚本だと思うほど衝撃を受けたわ。もちろん、そんな内容を製作するのは、俳優を含めたスタッフ誰にとっても、リスキーなことかもしれなかったわね。でも後になってようやく、今作の中でわたしは女優としてアロノフスキー監督の頭の中で遊ばされていただけだと気付いたのよ」と語った。現在は別れてしまったが、今作の撮影後に実際に交際していたジェニファーとアロノフスキー監督のコンビは、素晴らしい化学反応を見せている。

憧れの女優ミシェルとの共演については、 「彼女との仕事は素晴らしかったわ。信じられないほど魅力的だし、才能もあって、本当に驚かされたの。クレイジーと思えるほど才能があるから、今作の役柄はまさに彼女に適していたわね。これまで観てきた彼女の作品群の中でも一番好きだわ」と称賛した。
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一方、ハビエルが演じた詩人の夫については、「女優としてキャラクターを把握し、同情的でいなければいけないけれど……今作の夫婦の関係には全く共感できなかったわね。わたしは誰かによって自分の威厳を失ったり、わたしを傷つけた来客のために料理することもないもの」と彼女らしい言葉を残した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)
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3/23(金) 22:14
シネマトゥデイ
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