英「車いすの天才学者」ホーキング博士死去=76歳、ブラックホールなどで新宇宙論
2018年03月14日13時27分 時事通信
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ホーキング博士=2016年10月、英ケンブリッジ(AFP=時事)
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【ロンドン時事】「車いすの天才宇宙物理学者」として知られる英国のスティーブン・ホーキング博士が中部ケンブリッジの自宅で死去した。76歳だった。英メディアによると、家族の関係者が14日、明らかにした。

ホーキング博士は、量子力学や一般相対性理論などを駆使して、1960年代後半にブラックホールの存在を示したほか、83年には宇宙の始まりを解明する「無境界境界条件」論を展開するなど、新しい宇宙理論を提唱。現代宇宙論の進展に大きく貢献した。

同博士は42年、中部オックスフォードで生まれた。オックスフォード大、ケンブリッジ大大学院を修了、カリフォルニア工科大教授を経て、77年ケンブリッジ大キース・カレッジ教授、79年には、かつてニュートンが就いていた権威ある同大のルーカス記念講座教授職を務めた。

大学院生時代に筋肉が衰える難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発病したが、学究生活を続け、74年、最年少の32歳で英国学士院会員に選ばれたほか、アインシュタイン賞、ハーバード大名誉科学博士など多くの賞や学位を獲得した。