チームの核が「活躍できてるのはヒロキのおかげ」と激賞
 
マルセイユの日本代表DF、酒井宏樹が日曜日のトゥールーズ戦を前にした記者会見に臨み、報道陣とユーモア溢れるやりとりを繰り広げた。
 
まずは今シーズン、本来の右SBだけでなく左SBでの出場も増えているが、かなり慣れてきた印象を受けると投げかけられると、
「そう思っていただけるのは嬉しいですけど、自分としてはぎこちない。右と左とでは全然違いますからね。
もっと高いレベルにしないといけない。チームの事情もあるので、そこは覚悟してやっています」と回答した。
 
さらに、チームの攻撃の核であるフロリアン・トバンが「今シーズンの僕が(右サイドで)活躍できているのはヒロキが守備面でカバーしてくれているからだ」と称えたことを伝え聞くと、にっこり笑い、
「フロー(トバンの愛称)はそう言ってくれるけど、間違いなく彼の能力があってこそ。でもサイドバックとしては一番幸せな言葉だと思う」と照れた。

会見は終始通訳を介して行なわれたが、記者からは「毎回訊いてるけど、いつになったらフランス語で応対するんだい?」という意地悪な質問も。
だだこれも、話し手と聞き手の信頼関係があってのものだ。酒井は笑顔を見せながら、「自分の思っていることがみなさんに100%伝わることが大事だと思っているので、このまま日本語で続けていければと思います」と、やんわり返した。
 
日本代表の一員として挑むロシア・ワールドカップへの展望についてはどう?
「僕らはフランス代表と違ってチャレンジャーなので、とにかく相手をリスペクトしたうえで、相手に挑んでいくという戦い方を見せて、そのうえで成功できればいいかなといまは思っているので、全力で挑んでいきたい」
 
先日のイベントで、日本代表の先輩である中田英寿氏が「ワールドカップで日本はグループリーグを突破しなければならない」と話したことを問われると、
「もちろんやるからにはかならず最高の結果を望みたい。日本のレジェンドがそのように言ってくれるのであれば、すごく嬉しいことですね」と語った。

「CLをこの街、このスタジアムで戦えることは素晴らしいし、夢」
 
マルセイユは現在、リーグ・アンで3位に付ける。28節終了時点で首位パリ・サンジェルマンとの勝点差は17ポイントあり、逆転の可能性は限りなくゼロに近いが、
2位モナコとは4ポイント差だ。2位以内に食い込めば来季のチャンピオンズ・リーグでグループステージにストレートインできるだけに、その争いがヒートアップしている。
金曜日にモナコは先に29節を消化し、勝利した。マルセイユもトゥールーズ戦での3ポイント奪取が求められる。
 
「とにかく勝たないと追いつけないので、モナコがコケることを願いながら、僕らは勝ち続けるしかない。チャンピオンズ・リーグをこの街、このスタジアムで戦えることは素晴らしいし、夢ですね。
とにかくいまは1試合1試合集中してやることがそれにつながるのかなと思います」

 
欧州を見渡してもマルセイユは、サポーターやメディアなど周囲の目の厳しさが群を抜く。そのなかで入団2年目の酒井は、コンスタントな活躍ぶりと持ち前の明るいキャラクターですっかり彼らの信頼を得ている印象だ。
 
そんなポジティブな側面が垣間見える、前日会見だった。

3/11(日) 20:46配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180311-00036862-sdigestw-socc&;p=1

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