「週刊文春」3月1日発売号で、伊調馨(33)が告発した日本レスリング協会の栄和人強化本部長(57)によるパワハラ問題。その発端となったのは、1月18日、内閣府の公益認定等委員会に提出された告発状だった。

告発状にはこう記されている。
〈以下は、(中略)レスリング関係者複数人のうちA氏とB氏の告発内容です〉
A氏は伊調が師事していた田南部力コーチ(42)だと明らかになっているが、今回「週刊文春」の取材にB氏が応じ、顔出し実名インタビューに答えた。このB氏とは安達巧氏(51)。
バルセロナ五輪代表の安達氏は、鹿児島商工高校(現・樟南高校)から日体大を経て協会のナショナルコーチなども務めた。栄氏にとっては高校、大学の後輩でもある。

安達氏が告発状作成の経緯を明かす。
「告発状は、私が実際に経験した内容に加え、複数の関係者から話を聞いた上で弁護士に作成してもらいました。まさか伊調本人が文春の取材に応じるとは思いませんでしたが、内容は間違いなく事実です。否定を続ける協会に対し正々堂々と訴えるため、自分の名前をきちんと明かすことにしたのです」

安達氏は、「個人的な感情は一切ない」と語る。
「以前から田南部コーチからパワハラについて相談を受けていたのです。かなり悩みましたが、いつかは誰かが告発しなくてはいけないことです。2年後の東京五輪に向けて、伊調選手が練習を再開するには今がギリギリのタイミング。彼女自身、東京五輪に出場したい気持ちがあるからこそ、文春さんの取材に応じたのではないでしょうか」

3月8日(木)発売の「週刊文春」では、安達氏へのインタビューの他、伊調本人の肉声、姉の千春さんや田南部コーチなどへの独占インタビューを詳報している。また、安達氏へのインタビュー動画の完全版が、同日朝5時より「週刊文春デジタル」にて公開される予定。

ソース/文春オンライン
http://bunshun.jp/articles/-/6467