2018年のWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデンは2月18日、SS17〜19が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合優勝。トヨタの大会2連覇はならなかった。

 2018年のラリー・スウェーデンは、ここ数年とは異なり、充分な雪が降り積もり、スノーイベントらしい様相を呈した。

 レギュレーションでは競技初日はランキング順にステージを走行するため、第1戦モンテカルロで表彰台を獲得したセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)やオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)などは、コースの“雪かき役”を務めることになり苦戦を強いられた。

 そんななか、第1戦モンテカルロで上位入賞を逃していたヌービルはSS3で総合首位に浮上。競技3日目の17日はパドルシフトに不具合を抱えた場面もあったが、一度もポジションを譲らずに2018年初勝利を挙げた。

「素晴らしい週末だった。ここまでのスピードは想定していなかったよ」と語るのは通算7度目のWRC勝利を挙げたヌービル。

「(クラッシュで終わった)去年も勝つ資格があったと思うけど、今年はそれ以上だったね。僕たちを支えてくれているチームスタッフたちに感謝したい」

「このあとに待ち受けているイベントが楽しみになったよ」

■トヨタ、最終SSで逆転しラッピが総合4位

 総合2位にはシトロエンの若手、クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)が続き、総合3位はアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)が確保。

 総合4位は最終SS19でヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)がミスしたこともあり、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が確保。トヨタ陣営最上位につけた。

 出走順に苦しめられたトヨタ勢のヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)とオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)は、ラトバラが総合7位、タナクが総合9位でポイントを獲得している。

 そのほか、SS19でミスがあったパッドンは総合5位、シトロエンからスポット参戦したマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)は総合6位だった。

 なお、2018年王者で第1戦モンテカルロウイナーのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)は最終SS19を走行していない。

 ドライバーズランキングでは優勝したヌービルが41点でトップに浮上。11点差でオジエ、18点差でラトバラとラッピが追う展開になっている。

 チームランキングは2台が表彰台を確保したヒュンダイが54点でトップに浮上。53点でトヨタ、46点でシトロエンと続き、2018年チャンピオンのMスポーツは43点で最下位となっている。

 また、WRC2クラスはTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジ・プログラムの一環でスポット参戦している勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が2017年チャンピオンを4.5秒差で抑えきり、クラス優勝を果たした。

 2018年のWRC第3戦は3月8〜11日に南米メキシコで開催されるラリー・メキシコ。ラリー・スウェーデンとは異なり、灼熱の高地で争われるグラベル(未舗装路)イベントだ。

 また、この大会にはWRC9連覇の偉業を成し遂げたセバスチャン・ローブがスポット参戦を予定している。

2/18(日) 21:33配信 オートスポーツweb
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