カドカワが2月8日発表した2017年4〜12月期連結決算によると、傘下のドワンゴが運営する
「ニコニコ動画」の有料会員「ニコニコプレミアム会員」が17年12月末で214万人となり、9月末から14万人のマイナスだった。

減少幅は、四半期として初めて減少に転じた16年12月末以降で最大。
昨年11月末に新サービス発表会を開いたものの、対応にユーザーからの批判が相次いだ。
ドワンゴはユーザーの意見に耳を傾けて改善を進めることを約束したが、有料ユーザーの流出が加速する結果になった。

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10〜12月の平均月間アクティブユーザー(MAU)は897万人と、前四半期から13万人減り、900万人を割った。
平均日間アクティブユーザー(DAU)も11万人減り、298万人だった。

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プレミアム会員は月額540円(税込)。混雑時も高画質のまま視聴できる機能や、
「ニコニコ生放送」を優先的に視聴できる機能などを備えており、「niconico」サービスの根幹をなしている。

 ユーザー離れを防ぐため、ドワンゴは今後も(1)ログイン不要での動画視聴、
(2)「ニコニコ生放送」の画質改善、(3)タイムシフト(録画)視聴の画質改善――などを行う。 
新バージョン「く」(クレッシェンド)も2月28日にリリースする予定。

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カドカワは大幅減益

 カドカワの2017年4〜12月期連結決算は、売上高は前年同期比1.0%増の1519億円だったが、
営業利益が60.2%減の29億円、純利益が69.5%減の17億円と大幅な減益だった。

 プレミアム会員の減少に加え、「く」開発に向けた先行投資が増加した点が減益要因となった。
主力の出版事業で、前年同期に人気映画「君の名は。」関連本がヒットした反動も大きかった。

 通期では、売上高が3.1%増の2120億円、営業利益が31.1%減の58億円、最終利益が39.3%減の35億円を見込む。

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