【No Ball,No No Life】

W杯ロシア大会を控える今冬、日本代表の主力選手が移籍を決断した。FW原口はブンデスリーガのヘルタから2部デュッセルドルフへ。DF長友は丸7年在籍したインテル・ミラノ(イタリア)からガラタサライ(トルコ)へと活躍の場を求めた。

 原口は今年の元日、冬季休暇を終えてドイツに戻る際に「W杯に向けてよりよいコンディションを作る半シーズンにしたい。優先順位の一番上はW杯。そこを見据えて移籍するかどうかを決断したい」と語っていた。長友も「ゲームで結果を残さないとW杯に選ばれない。まずはその勝負」と言い残してインテルに戻った。

 どちらもW杯に向けて出番を増やし、コンディションを上げることを念頭に置いていた。4年前のW杯ブラジル大会ではFW本田(当時ACミラン)、MF香川(当時マンチェスター・ユナイテッド)が所属先で出番を減らしていた。加えて、MF長谷部(フランクフルト)とDF内田(当時シャルケ)は負傷明けで事前合宿は別メニューからスタート。特に本田はプレーに切れがなく、運動量も少なかった。

 コンディション調整の失敗が敗因のすべてではないだろうが、結果は1分け2敗で1次リーグ敗退だった。大会前にアルバレッラ・フィジカルコーチが「W杯に参加する監督で一番多い言い訳はフィジカルコーチのせいにすること」と嘆いていたのを思い出す。

人格者のザッケローニ監督がコーチに責任転嫁することはなかったものの、大会後の日本協会の総括では、鹿児島・指宿での事前合宿で1日2度のハードなフィジカルトレーニングを全員均等に課して追い込みすぎたこと、ブラジルのキャンプ地に選んだイトゥが試合会場まで片道5時間を要したことなどが反省材料に挙げられた。

 ただでさえ体格で劣る日本選手がコンディション調整に失敗すると、戦う前からハンディを背負うことになる。その点、ハリルホジッチ監督はコンディション調整に細心の注意を払う。

合宿では疲労具合に応じて選手をグループ分けし、それぞれ適した強度のトレーニングを課す。出番が減っている選手がいれば独自に補強のメニューを与えたり、移籍をすすめる場合もある。今回の原口の移籍に関しても、指揮官のアドバイスがあったという。

 W杯に向けてコンディションが気になるのは海外組だけではない。今年のJリーグはW杯による中断期間があるため、そのしわ寄せで水曜日の開催が増える。特にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場する4チームは、アジアを往復しながら週2度ペースでJリーグとACLの試合が続く。かなり疲労した状態でW杯を迎えることになる。

 コンディション調整は効果が表れるかどうかも個人差があり、一筋縄ではいかない難しさがある。初戦のコロンビア戦にいかにピークを合わせるのか。指揮官の手腕に期待したい。(浅井武)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180201-00000563-sanspo-socc

【サッカー】<W杯優勝経験者シャビ・アロンソから見る日本代表の評価>「対戦相手にとって難しいチーム」「グループリーグ突破は…」
http://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1517478525/


【サッカー】<日本人が海外で成功する方法>リトバルスキー氏が考察!「日本人の美徳が欧州では不利に働く」
http://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1517494596/