日馬富士暴行事件の影響は絶大だ。今場所は、注射、談合が消えてしまい、土俵は毎日がほぼガチンコだ。モンゴル互助会も、幕内談合連合もなくなった。全力士が激しくぶつかりあっている。

 これは、見ていては面白いが、やっているほうはたまらない。

 その結果、2連敗した照ノ富士が早々と弱音をはいて、“もういやだ休場”し、白鵬が2連敗後に“ふてくされ休場”してしまった。そして、稀勢の里が4敗を喫して、とうとう毎度おなじみの“仕方ない休場”してしまった。さらに、最年長の安美錦も右膝故障で“無念休場”となった。

 このまま、ガチンコによる壮絶な星の潰し合いが続けば、もっと、ケガ人、休場者が出るのは間違いないだろう。誰もが、豪風のように、力を抜くのが上手いわけではない。

 それなのに、メディアは根本問題にふれない。テレビに出ているコメンテーターの方々も、核心を突くことは言わない。

ここまでの流れで形成された「横暴横綱・白鵬VS正義を貫く改革者・貴乃花親方」の図式にのって、やれ「やはりかち上げ、張り手を封じられた白鵬は弱いですね」「稀勢の里はケガを直して万全の状態に戻して戻ってきてほしいですね」などと言っている。要するに「ざまあみろ白鵬、かわいそう稀勢の里」という感情論を正当化して、ただ、頭を抱えているだけだ。

つづく

山田順 | 作家、ジャーナリスト、出版プロデューサー

1/19(金) 19:34
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamadajun/20180119-00080643/

2018/01/19(金) 21:17:08.23
http://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1516364228/