大谷翔平を日本プロ野球在籍5年、23歳でメジャーリーグに送り出した北海道日本ハムの栗山英樹監督は1月5日、親会社の年頭式典に出席して、こう言ったそうだ。

「将来を見据えて前に進む若者を、日本ハムグループの1人として育ててもらった。米国に行く次の若者も大きく羽ばたけるようにしたい」

 自らが所属する組織に対して感謝の気持ちを口にしながらも、次世代の若者たちの未来も大切にして欲しいという願いのようなものが伝わってくる。

「日本人選手の海外流出」を危惧する人々からは「喝!」ということになるかも知れないが、1995年に野茂英雄がメジャーデビューしてから20年以上が経つのだ。
早くから「メジャー挑戦」の意思がある若者はこれからも出てくるだろうし、もはやメジャーリーグでプレーする意思のある選手たちに「日本の野球界のために日本にいなさい」と強いるのはナンセンスだと思う。
メジャー以上のリーグが日本にあれば?

 選手のメジャー流出に本当に危惧を抱くのならば、良い方法がある。

 日本プロ野球の外国人枠を完全撤廃し、メジャーリーグ級を超える待遇で世界中からメジャーリーグを超える優秀な選手たちをかき集めることだ。
つまり、日本プロ野球やメジャーリーグを超えた「スーパーリーグ」の創設である。

 日本人選手が減ることで野球人気が衰える?

 ご冗談を。日本に世界最高の野球リーグがあれば、野球人気は絶対に上がる。ヤンキースのアーロン・ジャッジとジャンカルロ・スタントンの本塁打王コンビやエンゼルスのマイク・トラウト、
ドジャースのクレイトン・カーショウみたいなスーパースターが日本で「真の世界一」を目指してプレーするのだ。

 メジャーリーグを超える「スーパーリーグ」が日本にあれば、大谷翔平のような優秀な人材も「メジャー移籍」を目指す必要がなくなるだろう。

http://number.bunshun.jp/articles/-/829706