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続きです。

担当編集の中山氏は「編集者までもが賞をいただけるというのは、一緒に作品を作る仲間として認めていただけたような気持ちでうれしく思うのと同時に、背筋が伸びる思いです」と語り、「面白いものを作ろうと真摯に作品に向き合うお2人が賞をいただけたことは、素直にうれしい」と笑顔を見せる。また「『アブラカダブラ』3集は3月に発売されますので、そちらもよろしくお願いします」と受賞作のアピールも忘れなかった。

さいとうは最後に「私はこの世界に入ったときに、これは1人でやる仕事じゃないって思ったんですよ。ドラマを考える才能と、絵を描く才能と、それらを構成する才能は、まったく別のものですから。マンガも映画制作みたいに集団でやらないといけない。その方が完成度の高いものができる」と改めて分業制作の優位と賞設立の理由を語り、「これからはこのやり方がこの世界の本流になると思いますよ」とマンガ界の未来を見据え、イベントの幕を閉じた。

なお一般財団法人さいとう・たかを劇画文化財団の特設ページでは、選考委員による最終選考会の会議録を公開中。受賞者と選考委員のコメントも掲載されている。