NHKのテレビやラジオ放送、ホームページにおいて、日本語の表現や漢字などを誤って使っていることが少なからずあることが分かった。

【こちらも】NHKの受信契約裁判、NHKは勝ったのか? 負けたのか?

■毎月寄せられる約30万件の意見
 NHKのホームページでは、「月刊みなさまの声」にて視聴者からの反応や要望を集計している。11月に寄せられた意見数は31万3,009件。
その内、意見・要望が5万589件、問い合わせが22万3942件、その他が3万8478件だ。

 例えば、番組の中では第68回NHK紅白歌合戦には4,849件と、数段多い件数の意見や要望が寄せられている。ちなみに2位は「NHKスペシャル」の640件。3位は「ガッテン!」の482件だった。

■誤読や表記ミスを集計
 「月刊みなさまの声」の中に「誤記・誤読などの指摘への対応」がある。これは、放送中に起きた誤読やテロップミス、ホームページ上の間違いを集計し、主な間違いを列記したものだ。

 11月のミスは110件で、10月から40件の減少。その内、放送中のミスは78件(11月:111件)、ホームページ上のミスは32件(同39件)だった。月によって増減があるものの、
概ね1カ月に150件前後で推移している。列記したミスの中から目についたものを紹介しよう。

■漢字の読み間違い
 「朝日友好親善協会」は「ちょうにち-」だが、NHKニュース7(4月)では「あさひ-」とした。しかしネットユーザーからは共感を得られそうだ。今年は将棋のニュースが多かったが、
「NHKニュース7」(6月)では「七段」を「ななだん」とした。これは「しちだん」で、「四段」は「よだん」、「九段」は「くだん」となる。

 この他では、「大地震」を「だいじしん」、「一段落」を「ひとだんらく」、「他人事」を「たにんごと」、「四斗樽」を「よんとだる」としたミスがある。順に、「おおじしん」「いちだんらく」「ひとごと」
「しとだる」が正しいとあるものの、「どっちでも良いじゃない」と思う人も多そうだ。

■表現の間違い
 「投稿!DO画くん春祭り お宝動画見〜つけた!」(4月)であったのが「満天の星空」。つい言ってしまいそうになるが、正しくは「満天の星」。文字こそ異なるものの「天」と「空」が被っている。
「グッと!スポーツ」(5月)では、「わらをもつかむ」と「わらにもすがる」の混交表現で「わらをもすがる」があった。

 「あしたも晴れ!人生レシピ」(6月)で使われた「敷居が高い」は、「一般的には、高級過ぎたりして入りにくいという意味で使われているが、本来は不義理や面目のないことがあってその人の
家に行きにくいこと」と説明がある。前者の意味で使われたようだ。

■変換ミス
 ラジオ第2のホームページ(7月)では、谷崎潤一郎について「在学中から捜索を始め」とある。「谷崎が何を探したの?」と思うかもしれないが、もちろん「創作」だ。
また第99回全国高校野球選手権大会(8月)の字幕では、ポイントカードならぬ「印象をお餅ですか」があった。

■中国国家主席の名前は?
 NHKBS1「ABCニュースシャワー」(4月)では、中国国家主席の名前を「習金近」としていた。正しくは「習近平」だが、ネットユーザーからは「間違っていない」と賛同を呼びそうだ。

 Eテレ「将棋フォーカス」(11月)では、「石田三成」を「石田光成」と間違えている。このミスはネット記事でも少なからず見かける。「高校講座 科学と人間生活」(11月)では、
「ジェームズ・ワット」を「ジェーム・スワット」と間違えた。

http://www.zaikei.co.jp/article/20180103/419453.html