大みそかの「NHK紅白歌合戦」に出演するロックバンド「X JAPAN」。

 注目は頸椎(けいつい)の手術を5月に受けたばかりのリーダー、YOSHIKI(ヨシキ)さん(52)の動向だ。手術後、まだドラム演奏を披露していない。が、12月23日に短文投稿サービス「ツイッター」で「ドラムを叩き始めた」と報告したのだ。果たして紅白で、YOSHIKIさんはドラムの前に座るのか−。

ドラムをたたかない選択肢はない

 −−紅白出場への思いは?

 「一昨年も昨年も、そして今年も国民的な番組である紅白に出させていただくことになり、感謝の気持ちでいっぱいです。『X JAPAN』として出演するというよりも、この番組を一緒に盛り上げられればいいな、という気持ちで出させていただきたい。葛藤しているのは、ドラムをたたけるのか、たたけないのかということ。まだ分かりませんけれども…」

 −−5月に頸椎に人工椎間板を入れる手術を受けました。首の調子はいかがですか?

 「まだ、あまりよくないですね。どういう状態でいてもつらいです。首をしめられているような状況が続いていますね。しびれが残るのは手の方で、まだ人工の椎間板がなじんでいない感じ」

 −−作曲家やピアニストの一面もありますが、今後もドラムをたたき続けたいのですか?

 「それが僕の人生ですからね。僕の原点にはドラムがある。作曲家、ピアニストという一面もあるけれども、全てがそろって、『YOSHIKI』になると思うので。ドラムをたたかない、という選択肢はないのかな、と思っています」

「聖子さんに感謝」

 《一昨年の紅白では、歌手の松田聖子さんと“再会”を果たした。それがきっかけで、聖子さんが歌うドラマ主題歌「薔薇のように咲いて 桜のように散って」(YOSHIKI作詞作曲)が誕生した》

 「一昨年の紅白の舞台裏で再会したのがきっかけで、聖子さんから曲の依頼をいただきました。僕は飛行機の中でも作曲はしますし、曲はたくさん書いている。『薔薇のように咲いて−』は、膨大な数の曲の中から厳選したものです。頭の中では、どんな楽器でも自由に鳴らせるので、そこで曲の99%を完成させ、後で、ピアノを弾いて音を確認しています」

 −−昨年の紅白では「薔薇のように咲いて−」を歌う聖子さんと、ピアノ演奏で共演を果たしました

 「昨年は12月30日の紅白のリハーサルに行けず、ご迷惑をかけてしまった。香港でのソロでの公演が(スタッフによる興行許可の申請不備により)中止になり、ちょうどその日にファンのために無料コンサートを開催することにしたからです。翌31日には香港から日本に帰国して、リハーサルをしました。聖子さんは本番当日にもかかわらず快くおつきあいくださった」

 「迷惑をかけて申し訳ない気持ちと、共演をさせていただく感謝の気持ちで挑みました。聖子さんは独特の歌声と世界観を持つ天才。長年、第一線で活躍されている。さすがだなと思います。舞台裏ではマフラーもいただいたんですよ」

 −−今年、同じ舞台で再会するのも楽しみですね

 「そうですね! ごあいさつをさせていただきたいと思っています。聖子さんからは僕の首の手術が決まったときも励ましのメッセージをいただきました」

 《8回目の出場となる今年の紅白では「ENDLESS RAIN 2017 紅白スペシャル」を披露する予定だが、出場歌手が発表された11月16日にはツイッターで「#ドラムか#ピアノかどちらでいくか?」と葛藤を吐露している。12月15日には「#ドラムか#ピアノか 両方か?」。12月23日には「どのくらい続くかわからないけど、また#ドラムを叩き始めた。見守ってください」と現状を報告した》

 −−今後、ドラムをたたくとしたら、どのような方法を考えていますか

 「理想をいうと激しくたたきたいけれど、体に負担がかからないようにたたく方法を考えるしかないんじゃないかな。まだ葛藤しているところです」

つづく

2017年12月31日 16時6分 産経新聞
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/14102195/