米大リーグ、カブスからフリーエージェント(FA)になった上原浩治投手(42)が産経新聞の取材に応じ、メジャー契約に絞り来季のオファーを
待つ意向を明かした。日本球界への復帰やマイナー契約で現役を続ける考えはないと断言。「オファーがなければやめる」という決意で節目となる
メジャー10シーズン目を心待ちにしている。

 例年のオフと同じく東京都内のグラウンドでほぼ週5日、ペースを乱すことなくトレーニングを続ける。ランニングや筋力トレーニングでは、
若い選手に負けないタフさを見せつける。遠投やキャッチボールでは、メジャーでも屈指の回転数とされる切れのある球を投げ込む。

 「年内に決まってほしい」とオファーを待つメジャー契約は全30球団どこへでも行く覚悟だ。

 今季は49試合で3勝4敗2セーブ(防御率3.98)。シーズン終盤は体調不良に苦しみ、9月2日が最後の登板だった。ポストシーズンは
ベンチから外れ、「中継ぎ転向後、最低の成績だった」と悔しい思いをした。目標に掲げた日米通算100勝、100セーブに続く
100ホールドにも届かなかった。

 「年齢で野球をするわけではない」と強気の姿勢は不変でも、「今年は初めて寝違えも経験した。体も疲れやすくなり、休む勇気も必要だけど、
休むと不安になるから」と本音もこぼれる。

 ワールドシリーズ制覇も経験したレッドソックスからFAになった昨オフは、この時期にすでにカブス入団が決まっていた。まだ具体的なオファーは
届いていないという今年は「モヤモヤした気持ちはある。早く決まってほしい」と打ち明ける。一方で、日本球界への復帰という選択肢は
「メジャーが駄目なら日本でというほど、日本の野球は甘くない」と残さない。

 「来年で90%以上の確率でやめると思う。だからこそ、納得して終わりたいね」と胸の内を明かした。

  (田中充)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171217-00000500-san-base
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