ボクシングのIBF世界スーパーフェザー級王座決定12回戦は9日(日本時間10日)、米ネバダ州ラスベガスの
マンダレイベイ・イベンツセンターで行われ、世界初挑戦の同級4位・尾川堅一(29=帝拳)が同級5位
テビン・ファーマー(27=米国)に2―1で判定勝ちし、新王者となった。

スーパーフェザー級の日本人世界王者は史上9人目、海外での世界王座奪取は史上10人目、11例目、
米国での日本人の世界王座奪取は元WBA世界スーパーウエルター級王者・三原正(三迫)以来、
36年ぶりの快挙となった。尾川は24戦23勝(17KO)1敗、ファーマーは31戦25勝(5KO)5敗1分け。

「ロッキーのテーマ」で入場した尾川はリングへ上がる際に腕を突き上げ、ロープにもたれて背中を伸ばすなど
リラックスした雰囲気。1回、プレッシャーをかけてボディーを狙う好スタートを切ったが、終盤に速い左をもらった。
2回からはファーマーが下がりながらジャブを放つスタイルでペースを握りかけたものの、尾川は迷わず
得意の右を当てて前進。4回には警戒したファーマーがガードを上げたためジャブが明らかに減った。

5回と6回は左カウンターをタイミング良く当てたファーマーのラウンド。しかし7回、尾川はマウスピースを
入れ直した試合再開直後に強烈なワンツーを入れ、相手をぐらつかせた。8、9回はファーマーが手数を出したが、
尾川は10回にも右をきれいにヒット。ファーマーはクリンチでしのぎ、尾川が打ちづらくなるように接近戦を挑んできた。
11、12回とファーマーは再び手を多く出し、尾川は右を出しながらもやや浅く、返しが入らない。最後は空振りで
終了ゴングを聞いた。

読み上げられた採点は116―112でファーマー、116―112で尾川と来て、最後は115―113で尾川。
「ケンイチ…」とコールされた尾川は驚いたようにコーナーへ駆け上がり、雄叫びを挙げた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171210-00000125-spnannex-fight