【巨人新時代へ】谷岡、指先の精度磨き引き出し増やす

2017年11月9日10時0分 スポーツ報知

 来季の飛躍が望まれる巨人の若手にスポットを当てるインタビュー企画「巨人新時代へ チャンスだ」の第3回は谷岡竜平投手(21)。
ドラフト3位の新人右腕は今季、開幕1軍入りを果たしたが登板は5試合だけ。
来季の起用法は未定だが、「考える力」とフォークの精度を上げることを誓った。(取材・構成=玉寄穂波)

 最大のチャンスだった。8月26日の阪神戦(東京D)。体調不良の菅野に代わり前日、リリーフで1軍昇格したルーキーが先発に大抜てき。
結果は3回5失点で初黒星を喫した。

 「本当にびっくりした。チーム事情とはいえ、仕方がないと言われるけど抑えていたら変わっていたと思う。
勝負どころの甘さが出た。考えきれてなかった証拠だと思う」

 首脳陣は谷岡のフォークを絶賛する。3月14日、ソフトバンクとのオープン戦(長崎)で今宮、柳田を高めのフォークで三振に仕留めたが、課題も見えた。

 「フォークは通用したと思う。今宮さんのど真ん中に入った球が見逃しだった。自分の中で『おぉ』と思った。
でも、なんで空振りを取れたのかいまだに分からない。そこがいけないところ。今まで野球を考えてしたことがなかった」

 開幕1軍の座をつかんだが結果は5試合0勝1敗、防御率12・00。社会人時代は先発として活躍。プロは激動の日々だった。

 「昔から初めての環境に慣れるのに時間がかかってしまう。プロは毎日が一瞬。中継ぎで自分のリズムがつかめなかった。
自分がどうするか見つけださないと」

 オフは球の質向上を目指し指先の強さを課題に挙げる。菅野は指先で重い球を持ち上げたりするが、谷岡はまだ答えを得ていない。

 「全体的に力が必要。指先の精度とか。自分はまだそういうのを知らない。振り返れば知らないことが多すぎた。
引き出しをもっと用意しなくちゃいけない。しっかり勉強したい」

 来季は1軍定着へ。任されたところを投げ抜く覚悟だ。

 「1軍でちょっとしか野球ができず情けない。先発、中継ぎ、与えられたところで結果を出すというのが投手の仕事で役目。
キャンプでは1000球以上は投げ込むと豊田コーチと約束した。しっかり目的を持ってやり遂げたい」

 巨人・斎藤投手コーチ「フォークは落差があるし、決まった直球は十分に力がある。今は狙ったところに投げる直球が10球に1球。
確率を上げていってゾーンに投げる制球力を上げれば化ける可能性はある」

 ◆谷岡 竜平(たにおか・たっぺい)1996年3月21日、東京・練馬区生まれ。21歳。成立学園高で1年秋からエース。
2年夏に同校初の甲子園出場。卒業後は東芝を経て16年ドラフト3位で巨人入団。今季は5試合に登板し0勝1敗、防御率12.00。
181センチ、79キロ。右投右打。年俸1000万円。
http://www.hochi.co.jp/giants/20171108-OHT1T50313.html