ドラフト会議は来季以降の即戦力を補強するためのものか、球団経営まで考えた素材を獲得するのか。

即戦力ならJR東日本のエース左腕・田嶋大樹投手(21)に指名が集まるだろうが、
今回は高校通算最多111本塁打の早実高・清宮幸太郎内野手(3年)に多数の球団が指名する情勢になっている。

1位指名を公言している阪神が清宮を獲得した場合、専門家は約64億円という経済効果の見込みを明かした。
自前のマーケティング部門が自ら試算を済ませている球団もある。

早ければ『入団発表記念限定Tシャツ』発売、シーズンを通じてはマンスリーで各種グッズをそろえることも。
『ルーキー・プレミアム』とでも称すれば、1億円の増収さえ見込めるという意見もある。

日本ハムでは2013年1月、千葉・鎌ケ谷市にある2軍の鎌ケ谷スタジアムで開催した「新入団選手歓迎式典」で、
D1位・大谷の存在もあり、選手が上がるステージのバックボードに初めて広告が入った。

首都圏の5社(一つは組織)から1社あたり数万円(5社総額で数十万円)のスポンサー料とはいえ、異例の契約となった。
その後も、大谷人気もあり、鎌ケ谷がテレビや新聞で頻繁に取り上げられた。

「メディアに出ることで、(球場の)広告の価値が上がる」(球団関係者)と、球場内も含めて、広告を出してくれるスポンサーが増加している。

ヤクルトやロッテなどでは自社(親会社)製品の売り上げアップのために、CMで選手の起用も可能だ。
ヤクルトならタフマンなのかジョアか…。

ある球団幹部は「現場(監督、コーチ)からは即戦力投手の希望が強い。
ただ、集客が期待できる選手の獲得が先決だ、という経営的な声があるのは事実」と明かす。

26日のドラフト会議で、プロ野球界にまた新たなスターが誕生する。
http://www.sanspo.com/baseball/news/20171026/hig17102605000005-n1.html