ハリルジャパンがまたまた“迷走”だ。日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は9日、キリンチャレンジカップ・ハイチ戦(10日、日産スタジアム)に向けた公式会見を行ったが、これまで本腰を入れてテストしていない“2トップ”をロシアW杯本番に向けて取り入れる方針を突如としてブチ上げ、イレブンに動揺が広がった。指揮官と選手の間に漂う微妙な空気。W杯に向けて不安いっぱいだ。

 ハリルホジッチ監督がロシアW杯に向け、今後のチーム編成方針を明らかにした。
「3月に向け、最終的なチームをその辺で決めたいと思っている」と来年3月19〜27日に設定されている国際Aマッチデーには、本大会とほぼ同様のメンバーで臨むと明言。そして「私の頭の中には13〜15人、そういうふうに(3月を見据えて)しっかりプレーしてもらいたい選手がいる」と現時点で“中核”と想定するメンバーがいることも示唆した。

 さらに指揮官からは注目発言が飛び出した。「いろんなオーガナイズをトライしたい。私の頭の中には異なる3つのオーガナイズがある。すでに(6日の)ニュージーランド戦でも見られたと思う」。これまで採用してきた1トップや3トップの形を例示しながら、さらなる秘策として「もしかしたら状況やいろんなことを考えて、真ん中に2アタッカーで臨むかもしれない」。

 2トップは昨年11月のW杯予選オマーン戦の途中から試しているが、時間はわずかで、まともにテストをしたとは言えない布陣だ。ひそかに本大会へ向けて水面下で周到に準備していたのか…。DF吉田麻也(29=サウサンプトン)は指揮官の発言について「(練習を)やっていない。言われてもいない。(言うことを)急に変えるので…分からない」と目を丸くするばかり。他ならぬイレブンも初耳だったのだ。

 W杯に向けた戦術を選手にすら説明していないのは、明らかなコミュニケーション不足。ただでさえ、チーム内にはカウンター戦術に対する疑問が噴出。ポゼッション戦術と賛否両論が分かれるなど選手は指揮官に散々振り回されてきた。さらに肝心要の新戦術のプランがチームより先にメディアへ“公開”されたとあっては、イレブンが動揺するのも無理はない。

 今後は2トップに適した新戦力を選考していく可能性も出てくるだけにサバイバル競争が激化しかねず、選手にとっても人ごとではない。指揮官の“暴走”でハリルジャパンの混乱に拍車がかかりそうだ。

10/10(火) 16:45配信 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171010-00000024-tospoweb-socc