陽気な叔父、宗男の戦争体験が鮮烈だった。
インパール作戦の過酷な記憶。
「俺はもうじき死ぬと思った。仲間がどんどん死んでいったからね」
偵察中、英軍兵士と遭遇。二人っきりで対峙。恐怖で無言で見つめあった。
敵の兵士はなぜかにっこり笑って、去る。
「なんであいつは笑ったんだ?」ずっと考え込む。「悔しかった。俺は笑うことができなかったからね」
「あいつのおかげで俺は生き残った」「俺も笑って生きていこう。泣くのは嫌だ」
内気だった叔父が陽気に性格変わったこの逸話がすごすぎる。人間性存在の深淵に迫る深い描写。
人間の内面を複雑に表現する脚本が秀逸。見る者をぐいぐい引き込む魅力があったドラマ。