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本田とイレブンとの間の大きな溝が浮き彫りとなった
【惨敗ザックジャパン 崩壊の裏側(5)】

代表宿舎内で飛び交ったチームメイトの不満
「不調の圭佑がなぜ試合に出られる」「(本田じゃなく)憲剛さんいれば」

日本代表は1次リーグ2試合を終えて1分け1敗。
最終コロンビア戦(6月24日=日本時間6月25日)では決勝トーナメント進出の可能性がわずかに残っていた。

このころ、代表宿舎内では、いても立ってもいられない選手たちが何人かのグループでミーティングを行う光景が見られた。
そこでは誰からともなく、こんな声が飛び交ったという。

「圭佑の調子は明らかに良くないのに、なんで試合に出られるんだ」
「(中村)憲剛さん(33=川崎)がいれば…」。
ミーティングで公然とFW本田圭佑(28=ACミラン)への不満を口にする選手が次々に出てきたのだ。

W杯前から不振が続いたが、本田は「本番に合わせている」とメディアの前で強気な発言を繰り返した。
ところが、大会が始まっても初戦コートジボワール戦で決めた先制弾以外は、本来のパフォーマンスを発揮できないまま。
ボール集めるよう強要しては攻撃に蓋してチームを停滞させるだけ。
他にいいキッカーもいるのに一人で独占して譲らないFKもひとつとして決まらず絶好のチャンスをただ潰すだけ。
にもかかわらず、最後まで強気な姿勢を崩さず、唯我独尊の“オレ様”ぶりを貫いた。

イレブンもこの4年間「圭佑のチーム」と認めていた。信頼を置いてきたが…。
チームの調子が良ければ、身勝手なオレ様ぶりも「圭佑らしい」で済んだが、

低調になると、あまりに我が儘なオレ様で自己中心であるがゆえに、余計に批判の矛先となってしまった。

一度入った亀裂はあっという間に広がった。
大きなしこりを抱えた日本代表は大会未勝利のまま、ブラジルで解散となった。

良くも悪くも「本田」に始まり、「本田」で終わった4年間。

ロシアW杯までの4年間も「本田」、もしくは本田以外の誰かに依存するのか。
それとも、本田をバッサリ切って、特定の個人に依存しない新たなスタイルを構築してチームを編成するのか。

今回同様の失敗は絶対に二度と繰り返せない。