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2017/08/26(土) 19:29:06.51ID:CAP_USER9今季の徳島ヴォルティスはひたすらにアグレッシブで、情熱的である。新たに指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督の性格や生き様が前面に押し出された好チームだ。
2014年以来となるJ1の舞台に向け順調に歩みを進める徳島。今回のコラムでは、スペイン人の情熱家が率いる戦闘集団にフォーカスを当てていきたい。
基本形は4-3-1-2
http://qoly.jp/media/7f2ee30f-ac68-4a29-81c9-21605e848f7c
上図が今季の基本システムだ。
最後尾を守るのは長谷川徹。
センターバックは大崎玲央を中心に藤原広太朗、ニコラ・ヴァシリェヴィッチ、キム・ジョンピルが起用されている。サイドバックは右が馬渡和彰、左が井筒陸也だ。
アンカーはキャプテンの岩尾憲で、インサイドハーフは前川大河と杉本太郎。
前線と中盤をつなぐトップ下に島屋八徳が入り、2トップは山ア凌吾と渡大生のコンビだ。
チームを支えるキーマンたち
冒頭で述べた通り、今季の徳島はアグレッシブな戦いが魅力的だ。ダイヤモンド型の中盤が流動的に動いて相手守備陣を混乱させ、カウンター時には後方から選手たちがどんどん飛び出し、迫力ある逆襲を仕掛けていく。4バックと3バックを使い分ける点も含め、そのスタイルはチリを彷彿とさせる。
J2では「まずは守備から」という手堅いチームが多い中、その戦いぶりは異質である。そんなチームを支えるキープレーヤーを紹介していきたい。
まずは、アンカーの岩尾。
チームの中心を担う背番号8は、正確なパスワークと卓越したバランス感覚が最大の武器だ。文字通り替えが利かない大黒柱で、その重要性をたとえるとバルセロナにおけるセルヒオ・ブスケツである。
そして、岩尾と共にダイヤモンド型の中盤を構成する前川、杉本、島屋も鍵を握る。3人ともテクニックとハードワークを兼備する現代的な攻撃的MFで、流動的なスタイルを成り立たせる主役だ。
特に島屋の攻守における奮闘ぶりは素晴らしい。
トップ下だけでなく、インサイドハーフやサイドハーフ、そしてウイングバックを遜色なくこなす背番号11はチームに欠かせない重要人物だ。地味ながらその働きはMVP級である。
そして、躍進を支える2トップにもスポットライトを当てたい。
山アはポストプレーが巧みなストライカー。パワフルな突破も武器で、ここまで23試合に出場し、キャリアハイの8ゴールをマーク。まさに伸び盛りのプレーヤーだ。
その山アとコンビを組む渡はいまやJ2屈指の点取り屋だ。
裏への抜け出しと繊細なフィニッシュワークが売りで、ここまで挙げた16ゴールは得点ランキング2位。
豪快さと繊細さが同居し、前線を幅広く動き回る背番号16のプレーは、チーロ・インモービレを彷彿とさせる。
「ラッキーボーイ」の活躍が不可欠
29試合を終了し、14勝8分7敗の4位。ここまでくれば、自動昇格とプレーオフのどちらになっても、J1昇格は目標ではなくノルマとなる。
無論、それだけの戦いぶりを披露しているのも事実だ。29試合を終えた時点の総得点は49で、リーグ2位の成績。
ここ2試合は4点以上を奪って快勝しており、「乗せたら怖い」チームである。なおかつ、26失点はリーグ3位。攻撃力と守備力を高次元で兼ね備えているのだ。
しかし、決して油断はできない。5位のV・ファーレン長崎と13位のモンテディオ山形の勝ち点差は5。このように大混戦のJ2を勝ち抜くためのファクターはいくつもあるだろう。
その中のひとつが、「ベンチメンバーの活躍」だ。スタメン以外の選手が活躍する、つまりラッキーボーイの出現が欠かせないのである。
幸いなことに、徳島の選手層は厚い。
積極的な攻め上がりが魅力の内田裕斗、熟練ボランチのカルリーニョスと濱田武、技巧派の井澤惇、直近2試合で4得点の大崎淳矢、本格派ストライカーの佐藤晃大、そして夏のマーケットで獲得した清原翔平。経験豊富な彼らがベンチに控えているのは大変心強い。
リーグ戦ラスト13試合、真の意味での総力戦を勝ち抜くには、彼らのいぶし銀な活躍が不可欠。
基本形の4-3-1-2だけでなく、アンカーを置いた3-5-2及び4-3-3、J2のスタンダードとも言える3-4-2-1、中盤フラットのオーソドックスな4-4-2を戦況に応じて使い分ける指揮官の采配に狂いはない。
それだけに、選手たちがそれに応えられるかが今後を左右する。暑い天気が続く中、どこよりも熱い徳島の選手たちを観るのも一興だろう。
http://qoly.jp/2017/08/26/column-rossi-tokushima-vortis-2017-iks-1?part=4