ハリル監督“寝るな指令”…機内で時差ボケ対策 
8/18(金) 6:03配信
スポーツ報知

 日本代表が、時差ボケ対策として、選手に長距離移動の機内で睡眠を取らないよう指示していることが17日までに分かった。

 日本は31日、勝てば6大会連続W杯出場が決まるロシアW杯アジア最終予選オーストラリア戦(埼玉)に挑む。代表活動の際、バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が注視しているのが、長距離移動によるコンディションへの影響だ。そこで時差調整のため“寝るな指令”を出した。
敵地のサウジアラビア戦(9月5日・ジッダ)まで勝負を持ち越すのは危険。体調を整えて、一発でW杯切符をつかむ。

 日本人選手の海外進出が増えるほど、代表における時差ボケ対策の重要度は増している。ある海外組選手は「時差ボケは年齢と共に抜けにくくなる」と話す。時差調整に失敗してコンディションを崩せば、試合の流れに影響が出るため、別の選手は「機内では寝ないようにと言われている」と語った。

 一般的に東回りの方が時差ボケになりやすいとされ、日本に戻ってくる欧州組は対策が必須。個々に任せることもあったが、ハリル・ジャパンでは昨年9月のW杯2次予選中に軽減策として、イヤホンから発せられる光を耳に照射して体内時計をコントロールする機器を試験導入した。
欧州では医療機器として認可され、欧州クラブの使用実績もあったが、個人差もあり継続使用に至らなかった。

 その後、外部との意見交換などから出た最適解が「寝ない」だった。寝不足で試合の開催地に入り、太陽光を浴びながら軽めに体を動かし生体リズムを調整。眠さと疲労を抱えた状態で、夜にしっかり睡眠を取り、体内時計を現地時間に合わせることが狙いだ。
海外組だけではなく、日本からチーム全員で敵地に乗り込む際は全選手に“寝るな指令”を出している。

 海外組で試合直後に飛行機に飛び乗るパターンの選手には、疲労を考え短時間睡眠を許可している。「実践したら調子は良かった」とある代表選手。体調を整えることが打倒オーストラリアへの第一歩となる。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170817-00000229-sph-socc