■清水エスパルス リーグ戦ホーム3連勝中、看板2トップが負傷も若い力が台頭

【プラス材料】
 リーグ前節は首位のC大阪と対戦し、0−2の状況をひっくり返して3−2の逆転勝利を収めた。けが人の多さと六平光成の出場停止で選手のやりくりが苦しかったなかで、今季初の逆転勝利でリーグ戦ホーム3連勝を飾り、チームに自信と勢いがついたことは間違いない。

 今節も鄭大世とチアゴ・アウベスの看板2トップは出場が微妙視されているが、187cmの長谷川悠は好調を維持しており、C大阪戦で2得点を挙げた21歳の北川航也や、同試合で1得点した22歳の金子翔太も昇り調子。上位に対しても1点は取れるという自信がチーム全体に漂っている。

 守備に関しては、C大阪戦でセットプレーから2失点したが、流れのなかの守備ではセンターバックの二見宏志とカヌが高いパフォーマンスを見せ、粘り強さを発揮。ミスやセットプレーからの失点をなくせば、主力2人が出場停止の柏を無失点に抑えることも可能だろう。

【マイナス材料】
 6月から7月にかけて失点は少なくなっていたが、リーグ戦の直近3試合は連続して2失点しており、そこが現時点で最大の不安要素。相手のファインゴールもあるが、ミスや寄せの甘さから失点している場面もあり、前節のC大阪戦ではセットプレーから2失点。開幕当初から表われていた守備の課題がぶり返している印象がある。組織としての守備に破綻は出ていないが、個人レベルでの課題がしばしば表面化しているため、そこをどれだけ抑えられるかがポイントになる。

 また、六平は出場停止から復帰するが、けが人の多さは相変わらず。新加入の元日本代表増田誓志も、今節の登録が間に合ったとしても現時点では大きな戦力として期待するには無理がある。選手層が薄くなっていることは、何かアクシデントがあった時にマイナス材料となるだろう。

文:totoONE編集部

■柏レイソル 伊東純也&小池龍太の右サイドコンビが、柏の攻撃のオプションに

【プラス材料】
 リーグ第20節、3−1で逆転勝利を収めた神戸戦の勢いそのままに臨んだ前節の鳥栖戦は、結果的にはスコアレスドローに終わったものの、20本のシュート数を見ても分かるように、分厚い攻撃を展開することができていた。なかでも右サイドの伊東純也、小池龍太の連携はリーグ前半戦以上に成熟した印象があり、彼らのスピーディーな突破は柏に多くのチャンスをもたらしている。

 また、守備では6試合ぶりのクリーンシートと、鳥栖のカウンターに手を焼きながらも連勝時のような粘り強い守備が見られたのは大きな収穫だ。

 キム・ボギョンの加入とD・オリヴェイラの復帰によって、ここ2試合スタメンを外れていた武富孝介と中川寛斗に再び出場のチャンスが巡ってくる可能性が高く、リーグ前半戦の躍進に貢献した彼らのこの試合に懸けるモチベーションは非常に高い。

【マイナス材料】
 前節の鳥栖戦はシュートを20本放って押し込みながらも最後の精度に欠けて引き分け、勝ち点2を落とした印象が強い。このように今季の柏は決定力不足で勝てる試合を取りこぼす展開が目立つ。0−2で敗れた第6節清水戦は、まさにその形で星を落とした試合だった。

 第20節神戸戦の内容の伴った逆転勝利によって間違いなく勢いはついたが、前節鳥栖戦でD・オリヴェイラとキム・ボギョンの2人が退場となり、今節は出場停止に。神戸戦で負傷した手塚康平の長期離脱を含めて、今節の柏は主力3選手を欠くことになる。キム・ボギョンは早くもトップ下のポジションを確保し、リーグ前半戦の柏にはなかった攻撃のアクセントを与えていただけに、欠場は痛手となりそうだ。

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