後藤斎知事が公表した総合球技場の小瀬スポーツ公園(甲府市小瀬町)への建設方針に対し、
建設・運営費や収支見込みの説明がなかったなどとして、県議会各会派から反発が強まっている。
各会派への根回しがなく、「知事の独断専行」との批判も高まっている。知事の出身母体の民進党系の県議も
「県民負担が重ければ白紙撤回もありだ」と語気を強めており、9月議会で大きな焦点となりそうだ。

 全員協議会で知事は、もう一つの候補地だった甲府市大津町の中央リニア新幹線の新駅予定地南側ではなく、
小瀬を建設地に選んだ理由を語ったものの、コストや収支に関する説明を先送りした。
これに対し、異論を述べたのは共産党などの議員だけだった。しかし、議会側の反発は日増しに強まっている。

 自民党誠心会の幹部は、会派内の動向を「総合球技場の建設を『やめた方がいい』という声を含め、冷めた議員が多い」と明かす。
一方、建設方針はサッカーなど競技団体の要望を踏まえた知事選の公約だっただけに、「知事は引くも地獄、進むも地獄だ」と指摘した。
同幹部は「問題は事業費や運営費、収支など中身が見えないことだ」と強調。

 建設コストについては、県総合球技場検討委員会が昨年12月、報告書に「80億〜140億円」という金額を示しただけ。
金額は県の試算ではなく、先行して類似規模の総合球技場を建設した他県の実績だった。
県は「これ以上の数値は今はない。これから策定する整備基本計画で収支を含めて示す。県民負担は最少にしたい」(政策企画課)としている。

 ◆“身内”民進系からも

 民進党系県議にも反発や不安が広がっている。27日の全員協では、リベラルやまなしの山田七穂県議が「建設ありきの議論だ。
今後、県民の反対が多いことが分かれば撤回するのか」と知事に詰め寄ったが、明確な回答はなかった。
複数の民進党系県議も取材に「事業費や収支について、多くの民進系議員が心配している」「県民が納得しない県民の負担はあり得ない」と知事に異論を唱える。

 知事は10日、定例会見でこの問題を質問され、「これから検討委でまとめてもらう基本計画がどういう内容になるのか。
その際に県民の理解をどう得るのか、という意識を持ちながら検討していただくことが大切だ。もう少し時間をいただきたい」と述べるにとどめた。

以下全文は引用ソースへ; 産経?? 08/11
http://www.sankei.com/region/news/170811/rgn1708110042-n1.html