サッカーJ3・ギラヴァンツ北九州は今季の前半戦16試合を7勝3分け6敗、勝ち点24で終え、17チーム中8位で折り返した。J2に昇格できる2位とは勝ち点差8。チームは今季から本拠地を北九州市小倉北区の「ミクニワールドスタジアム北九州」に移し、1年でのJ2復帰を目指しており、後半戦での巻き返しに期待がかかる。

 ギラヴァンツは昨季、J2最下位でJ3に降格し、主力選手を中心に12人が退団。新たに原田武男監督(45)を迎え、戦力補強のため元日本代表GK山岸範宏選手(39)らJ1、J2経験者を中心に14人を獲得した。

 だが、チームは波に乗れていない。黒星の6試合のうち5試合は1点差で敗れた。終盤の失点が多く、全15失点中6点は後半30分以降に奪われている。14節のAC長野パルセイロ戦は、後半35分以降に2失点して逆転負け。15節のカターレ富山戦も後半ロスタイムの失点で競り負けた。

 ホームの勝率は7割を超えるが、アウェーはわずか1勝なのも課題だ。FW池元友樹主将(32)は「気持ちの面で弱くなり、悪循環が続いた」と振り返る。

 一方、後半戦に向けた好材料もある。けがで戦線離脱した北九州市出身の元日本代表MF本山雅志選手(38)は、8月下旬にも復帰できる見込み。2013年から守備を支えてきたDF前田和哉選手(34)も、けがの回復が進んでいる。野見山篤・強化育成本部長は「2人がチームに活を入れてくれる」と期待する。

 J3が始まった14年以降、前半戦終了時点で5位以下だったチームがJ2昇格を果たした例はない。後半戦は22日のFC東京U―23とのアウェー戦でスタート。原田監督は「目の前の相手に勝つことで上位を追い続けるしかない。まずは次戦を全力で戦い抜く」と巻き返しを誓う。

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