<明治安田生命J2:湘南2−0東京V>◇第23節◇16日◇BMWス

 東京ヴェルディのミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(60)は、湘南ベルマーレに完封負けした試合後「後半の最初の15分がカギだった」と敗因を分析し、悔やんだ。

 前半は、MF中後雅喜(35)の好パスを起点に、左MF安在和樹(22)、右MF安西幸輝(22)の“Wアンザイ”と13、14年に湘南でプレーしたFW梶川諒太(28)がサイドをえぐり、湘南を押し込んだ。同8分にはFWドウグラス・ヴィエイラのパスに反応した梶川が、右から切り込んで鋭く放ったシュートがネットを揺らしたが、判定はオフサイド。ロティーナ監督は「前半はいいプレーができ、湘南を上回ったところもあった。ペナルティーエリア内に入り、チャンスもあった。オフサイドになった惜しいシーンもあった」と振り返った。

 それが後半に入ると、湘南の激しいプレスにボールを失う場面が相次ぎ、主導権を奪い返された。そして同12分、CKから先制を許した。ロティーナ監督は「後半の最初の15分でボールを失い過ぎて、そこにつけ込まれてCKをたくさん取られ、うち1本で点を取られた。その後、攻めてチャンスを作ってリアクションは良かったが、リスクを冒して攻めた結果、2点目を失った」と分析した。

 ロティーナ監督は、開幕前から湘南を高く評価し、開幕前の1月29日に行われた湘南とJ3福島ユナイテッドとのプレシーズンマッチを視察。4月9日のホーム戦では、激しい打ち合いの末に2−3で逆転負けしたが、コンビネーションから先制点を奪うなど、研究の成果を見せた。湘南がJ1ジュビロ磐田に1−4で大敗した12日の天皇杯3回戦も視察に訪れ、スタンドからつぶさに湘南の動きをチェックしていた。それだけに「前半は狙っていたプレーが出来た。逆に後半は強いプレスがかかったところでボールを失った」と悔しさをにじませた。

 これで順位は5位から7位に転落した。ロティーナ監督は「我々はボールを失うと、普通のチームになってしまう。上位に行きたいんだったら、自分たちが狙ったプレーをした時に、ゴールを決めなければいけない。先に点を取られて、ものすごく暑い中で、前に出て行かなければいけない厳しい展開になってしまった」と、主導権を握った時に決めきることが、目標のJ1復帰のためには不可欠だと力説した。【村上幸将】

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