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2017/07/09(日) 15:29:39.64ID:CAP_USER9[ロンドン 5日 ロイター] - イースト・ロンドン、午前3時。客の熱気に満ちた小さなナイトクラブで、アーティストのスリュー・デム・クルーが、早いビートに乗せて言葉を繰り出していた。人気急上昇中である英国発のこの新しい音楽「グライム」に夢中な客たちは、大盛り上がりだ。
ラップ音楽などから派生したグライムは、昨年9月に英アーティストのスケプタが英国とアイルランド最高峰の音楽賞「マーキュリー賞」を受賞し、さらに同じくロンドンを拠点とするストームジーが3月にグライムのアルバムとして初めてヒットチャート1位を獲得して、大ブレークしている。
グライムが暴力を称賛しているという批判もあるが、ロンドンの小さなナイトクラブやカフェ、独立系ラジオ局では、さまざまな賞の受賞や高まる評価の前に、そうした批判はかき消されつつある。
「批判する人に対しては、まだ十分にグライムを聞いていないからだと反論したい。そういう発言で自分たちをおとしめるのは、今のグライム・シーンにはクリエーティブな人たちがたくさんいることを分かっていないからだ」と、スリュー・デム・クルーのメンバーのレイジ(32)はロイターに語った。
「グライムは、世界中で受け入れられつつある。あらゆる人種やジェンダーの人が、グライム音楽を熱心に聴いたり、買ったり、作ったりしている」
確かに、グライムのアーティストが題材に取り上げるのは、ドラッグやカネ、リスペクト、グループの縄張り争いなどが多い。1分間に140のビートに乗せて、こうしたリアルなテーマを語りかけていく。
「グライムをやっている人の多くは、厳しい環境で育ち、つらい体験をしてきた。だから本気で書いた歌詞には暴力も含まれることもあるが、表現の一つにすぎない」と、スリュー・デム・クルーのもう1人のメンバー、クリプソンは言った。
ステージ上のエネルギーには感染力があり、アーティストと聴衆が一体となった盛り上がりには、ライバル意識よりも、仲間としての連帯感がある。
「会場の雰囲気と、皆と一緒にパフォーマンスするのが大好きだ。皆、お互いを盛り上げようとしている。僕にとって、グライムは一体感が魅力だ」と、ザ・コレクティブのメンバーであるタイニーK(21)は言った。
「トラブルを連想する人もいるが、グライムは自分をトラブルから遠ざけてくれた」
英国レコード産業協会(BPI)は1月、グライムの早いリズムには「売り込む力がある」と評価。グライムは英国総選挙にも登場した。
野党労働党のジェレミー・コービン党首は、6月の総選挙前に、若い有権者に訴えるため、グライム・アーティストのJMEと面会した。
社会がグライムを受け入れようとしているが、アーティストたちは、取り込まれるのを良しとしていない。
「グライムは、アンダーグラウンドのものだ。そこでクリエーティブに、好きなものを好きなように表現するためのものだ」と、MCスクインツ(18)は言った。
(写真:Paul Hackett 文責:Patrick Johnston)
2017年 7月 9日 1:28 PM JST
7月5日、イースト・ロンドン、午前3時。客の熱気に満ちた小さなナイトクラブで、アーティストのスリュー・デム・クルーが、早いビートに乗せて言葉を繰り出していた。写真は昨年9月、ロンドンのナイトクラブで歌うスリュー・デム・クルーのクレイズ(2017年 ロイター/Paul Hackett)
http://s2.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20170709&t=2&i=1192239890&w=640&fh=&fw=&ll=&pl=&sq=&r=LYNXMPED660CF
http://static.reuters.com/resources/assets/?d=20170707&t=2&i=RTX3A323%20(layout%20(comp))&w=&q=
スリュー・デム・クルーのライブで踊る若者(2017年 ロイター/Paul Hackett)
http://static.reuters.com/resources/assets/?d=20170707&t=2&i=RTX3A32B%20(layout%20(comp))&w=&q=