女子単準決勝、冷静な女王がポイント勘違い…国際卓球連盟が動画付きで紹介

女王・丁寧、勘違いガッツポーズも平野に雪辱「もう1点必要と忘れるほどの死闘」

 女王、まさかの勘違い――。卓球の世界選手権(デュッセルドルフ)は3日、女子シングルス準決勝でアジア女王の世界ランキング8位・平野美宇(エリートアカデミー)がリオデジャネイロ五輪金メダルの世界1位・丁寧(中国)に1-4で完敗し、4強で敗退した。勝った丁寧はアジア選手権で金星を献上した日本の17歳に雪辱し、連覇に王手。最終ゲームは9-5から勘違いで、勝利のガッツポーズと雄たけびを繰り出し、国際卓球連盟(ITTF)は「丁寧がもう1ポイント必要ということを忘れるくらいの死闘だった」と公式インスタグラムで動画付きで紹介した。

 百戦錬磨の世界女王が我を失った。それほど、目の前の少女を破ることに集中していた。

 4-1で迎えた第5ゲーム。ゲームカウント9-5とリードした丁寧は、平野のショットがネットにかかった次の瞬間、思わぬ行動に出た。激しく雄たけびを上げ、左手でガッツポーズ。すると、今度は審判に向かって歩き出し、手を差し伸べた。

 勝利と勘違いしていた。間違いに気付いたのか、はっとした丁寧はバツが悪そうな顔を手で押さえ、台の前に戻った。

 それでも、さすがは世界女王。すぐさま集中力を取り戻し、今度は正真正銘の勝利を奪った。

アジア選手権で平野にまさかの屈辱…雪辱に燃えていたリオ五輪金メダリスト

女王・丁寧、勘違いガッツポーズも平野に雪辱「もう1点必要と忘れるほどの死闘」


「丁寧がもう1ポイント必要だということを忘れるくらいの激しい一戦だった」

 ITTFがこう振り返ったほどの死闘。リオ五輪金メダリストは、確かに燃えていた。

 4月のアジア選手権準々決勝、平野にまさかの敗戦を喫した。

 大金星を献上し、日本の17歳が一躍、世界の注目となった。引き立て役となった世界女王は雪辱を期していた。大会直前、中国代表チームは平野のコピー選手を4人投入するなど、本気で対策を施してきた。王国の威信をかけた期待にエースはリベンジという形で応えた。

 試合が終わると、平野と握手。冷静さを取り戻した丁寧の視線は、世界の頂点を見据えていた。

6/3(土) 21:12配信 
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170603-00010009-theanswer-spo

動画
https://the-ans.jp/news/4792/2/