Bリーグの大河正明チェアマン(58)がスポーツ報知のインタビューに応じ、新リーグ初年度を総括。20年東京五輪も見据え来季以降も持続的な成長を実現させる決意を語った。(取材・構成=細野 友司)

 レギュラーシーズンでB1(1部)、B2(2部)の入場者は合計200万人を突破。NBLとbjが併存した昨季と比べて、B1で50%、B2も33%増えた。

 「1年目の成果としては、まあまあ評価していい。(B1は)8チームがCSに出られる一方、4チームが残留プレーオフに回る。今までは中位、下位は目標がなく消化試合になっていた面もある。大会方式も試合内容の充実につながり、後半戦で特に盛り上がった」

 昨年9月の開幕前、20年東京五輪をメドに1億円プレーヤーを誕生させたいと思い描いていた。ある数字が、1億円プレーヤーを持つJリーグに匹敵する可能性を示している。

 「(年間入場者が最多の)千葉は13万5000人を集客した。1人当たりの価値を考えると12〜13人で13万5000人なので、1人で1万人ちょっと。サッカーJ1は(年間)30万人くらい。選手は約30人で、同じく1人1万人となる。他にスポンサー収入もあるが、千葉はJ1並みの集客力があると考えると、1億円プレーヤーも近づきつつある」

 全国を回り、年間でB130試合、B216試合を視察した。野球、サッカーに次ぐプロリーグとなり、選手たちの変化も肌で感じてきた。

 「今までインタビューで何も話せなかった選手が話せるようになっていたり、注目度の高い田中選手(A東京)や富樫選手(千葉)はそれなりの発信をしようと努めている。(選手移籍で)戦力シャッフルが進めば、もっと面白くなる」

 一方で、明確な課題も見えた。指導者と審判の質は向上の余地がある。

 「若い指導者が多くて、中には相手チームと戦わず、審判と戦っているような人も見受けられた。審判にもコミュニケーション能力が求められる。審判が悪かったわけではないが、11人同時退場という事件もあった」

 今後持続的に成長できるかでリーグの真価が問われる。今季1試合平均2777人の入場者を、まず3000人の大台に乗せたい。

 「北海道や大阪、横浜などは来季、さらなる期待をしたい。1年目がバブルで2年目に入場者が減ったのではいけない。10〜15%くらいの持続的な成長を続けられれば、十分可能性がある」

スポーツ報知 5/28(日) 11:03配信
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