有村架純(24)主演の朝の連続テレビ小説『ひよっこ』の視聴率が回復基調にある。20%超えする回数こそ多くないものの、一時期の低迷期を脱出。平均視聴率19%台を記録することが多くなってきた。その背景には2人の女子高生女優の存在があるという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

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『ひよっこ』は4月3日のスタート当初からコンスタントに視聴率19%前後を記録していましたが、第5週の5月2日には最低の17.6%にダウン。先行きが不安視されまれましたが、ヒロイン・みね子(有村架純、24歳)と親友・時子(佐久間由衣、22歳)が向島電機での仕事になじみはじめたころから上昇し、13日には3週間ぶりに20%を超え、17日にも最高の20.9%を記録しました。

 このV字回復をもたらしたのは、向島電機の女性社員が暮らす「乙女寮」の新メンバー4人。みね子と時子を含む“6人娘”の貧しくも笑顔あふれる日々は、1970〜1980年代の青春ドラマを思わせ、視聴者をなごませています。

 これまでの放送では、おとぼけメガネっ子の澄子(松本穂香、20歳)や、成績トップの寮長・幸子(小島藤子、23歳)に注目が集まりがちでした。しかし裏を返せば、優子(八木優希、16歳)と豊子(藤野涼子、17歳)が、陰で6人娘のシーンを支えているとも言えます。

◆年少の女子高生2人に与えられた難役

 優子は「しっかりの者の先輩である一方、身体が弱いという悩みを抱える」、豊子は「成績優秀である一方、堅物でつい憎まれ口をたたいてしまう」という二面性のある役柄。そんな難しい役を同じ1990年生まれの年少2人が演じていることに驚かされます。

 優子を演じる八木さんはまだ16歳ながら、有村さんら20代女優の先輩役。それができるのは、赤ちゃんのときに『仮面ライダーアギト』(テレビ朝日)や『ちゅらさん』(NHK)に出演するなど、すでに芸歴17年のキャリアがあるからでしょう。

 八木さんの代表作と言えば、2008年の『薔薇のない花屋』(フジテレビ系)。香取慎吾さん演じる主人公の娘・雫ちゃんのけなげな姿を覚えている人も多いのではないでしょうか。それから9年が過ぎた今、子役時代の面影をわずかに残しつつも、20代女優たちに安心感を与えるような堂々たる演技を見せています。

>>2以降に続きます

2017.05.27 07:00
http://www.news-postseven.com/archives/20170527_559137.html?PAGE=1#container

八木優希
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藤野涼子
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