0001muffin ★2021/10/02(土) 14:46:40.53ID:CAP_USER9
https://hochi.news/articles/20211002-OHT1T51064.html
園子温監督(59)のハリウッドデビュー作「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」が10月8日に公開初日(米国では公開中)を迎える。ニコラス・ケイジ(57)を主演に「もし明治維新がなかったら?」という発想で2020年の江戸時代を描いたサムライSFウエスタンだ。日本の鬼才から世界的名匠へ。「思い出づくりじゃない。(MLBで活躍した)野茂英雄選手のように道を切り開いていきたい」と力強く語った。(有野博幸)
幼い頃からの夢をかなえた園監督。念願のハリウッドデビューにも浮かれた様子はない。「向こうは監督のオーディションがあって、プロデューサーたちに『俺は天才だ!』とか言わないといけない。日本での実績は関係なく、新人扱いだから、15年以上前からアプローチして『やっとデビューできた』というのが正直な思い」
主演のニコラス・ケイジとはすぐに打ち解けたという。初対面で「『アンチポルノ』(2017年)が大好きで大号泣したんだ。だから信頼している。君とならクレイジーな映画が生まれるに違いない」と言われ、ガッチリ握手。その後、新宿のカラオケ店で一緒に歌い、酒を酌み交わして意気投合した。現在でもLINEで頻繁にメッセージのやり取りをしているという。
日本と西洋、過去と未来が共存した奇想天外な物語を作り上げた。「明治維新がなかった2020年の江戸時代という設定。混乱が面白いと思った。カオス状態を理屈じゃなく、面白がってほしい」。京都・太秦の時代劇セットにバイクや自動車を持ち込み、「欧米人が考える、いびつな日本のイメージを利用した」。
脚本を7割ほど書き直すなど、自身のアイデアを存分に反映させた。中には隠された暗号も。「ゴーストランドの時計塔の時間は、広島に原爆が落ちる1分前に設定してある。広島と福島は絶対、どこかに比喩的に入れたかった」。それを出演者に伝えたところ、ケイジとソフィア・ブテラ(39)は翌日には広島の平和資料館に行き、「心を打たれた。そういうことを映画に取り込むのは賛成だ」と言ってくれたという。
クランクインを目前に控えた2019年2月、心筋梗塞(こうそく)で救急搬送された。「1回死んで、霊界をさまよってから、この世に戻ってきた。いつ死ぬか分からないから、やるべきことは早くやっておこうと思うようになった。今では『心筋梗塞ありがとう』という気持ち」。当初はメキシコを舞台にしたウエスタン映画をイメージしていたが、体調を心配したケイジから「無理をしないで日本で撮ればいいじゃないか」と言われ、物語の舞台も日本に切り替えた。
日本で撮影することになり「これじゃ、まるで日本映画じゃないか?」と落胆したが、撮影中にモニターを見て「俺はハリウッド映画を撮っている」と実感したという。「ニコラス・ケイジの顔がどーんと映って『めっちゃハリウッド映画だな』と思った。ニコラス・ケイジという顔面がまさにハリウッドだった。ハリウッド感がにじみ出ているんじゃなく、あふれ出てるんだよね」と興奮気味に振り返った。
12月に60歳を迎えるが、心筋梗塞の影響はなく、体調は良好。気持ちは「ロボコップ」「氷の微笑」で知られるポール・バーホーベン監督(83)に憧れた若き日と変わらず希望に満ちている。「気分は22歳くらい。失敗が許されない、常にチャレンジングな実力社会で少なくとも1年で1作は作っていきたい。いずれはアメリカの映画監督という立ち場になれたらいいな」と将来像を思い描いている。
https://hochi.news/images/2021/10/02/20211002-OHT1I51097-L.jpg
https://hochi.news/images/2021/10/02/20211002-OHT1I51098-L.jpg
園子温監督(59)のハリウッドデビュー作「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」が10月8日に公開初日(米国では公開中)を迎える。ニコラス・ケイジ(57)を主演に「もし明治維新がなかったら?」という発想で2020年の江戸時代を描いたサムライSFウエスタンだ。日本の鬼才から世界的名匠へ。「思い出づくりじゃない。(MLBで活躍した)野茂英雄選手のように道を切り開いていきたい」と力強く語った。(有野博幸)
幼い頃からの夢をかなえた園監督。念願のハリウッドデビューにも浮かれた様子はない。「向こうは監督のオーディションがあって、プロデューサーたちに『俺は天才だ!』とか言わないといけない。日本での実績は関係なく、新人扱いだから、15年以上前からアプローチして『やっとデビューできた』というのが正直な思い」
主演のニコラス・ケイジとはすぐに打ち解けたという。初対面で「『アンチポルノ』(2017年)が大好きで大号泣したんだ。だから信頼している。君とならクレイジーな映画が生まれるに違いない」と言われ、ガッチリ握手。その後、新宿のカラオケ店で一緒に歌い、酒を酌み交わして意気投合した。現在でもLINEで頻繁にメッセージのやり取りをしているという。
日本と西洋、過去と未来が共存した奇想天外な物語を作り上げた。「明治維新がなかった2020年の江戸時代という設定。混乱が面白いと思った。カオス状態を理屈じゃなく、面白がってほしい」。京都・太秦の時代劇セットにバイクや自動車を持ち込み、「欧米人が考える、いびつな日本のイメージを利用した」。
脚本を7割ほど書き直すなど、自身のアイデアを存分に反映させた。中には隠された暗号も。「ゴーストランドの時計塔の時間は、広島に原爆が落ちる1分前に設定してある。広島と福島は絶対、どこかに比喩的に入れたかった」。それを出演者に伝えたところ、ケイジとソフィア・ブテラ(39)は翌日には広島の平和資料館に行き、「心を打たれた。そういうことを映画に取り込むのは賛成だ」と言ってくれたという。
クランクインを目前に控えた2019年2月、心筋梗塞(こうそく)で救急搬送された。「1回死んで、霊界をさまよってから、この世に戻ってきた。いつ死ぬか分からないから、やるべきことは早くやっておこうと思うようになった。今では『心筋梗塞ありがとう』という気持ち」。当初はメキシコを舞台にしたウエスタン映画をイメージしていたが、体調を心配したケイジから「無理をしないで日本で撮ればいいじゃないか」と言われ、物語の舞台も日本に切り替えた。
日本で撮影することになり「これじゃ、まるで日本映画じゃないか?」と落胆したが、撮影中にモニターを見て「俺はハリウッド映画を撮っている」と実感したという。「ニコラス・ケイジの顔がどーんと映って『めっちゃハリウッド映画だな』と思った。ニコラス・ケイジという顔面がまさにハリウッドだった。ハリウッド感がにじみ出ているんじゃなく、あふれ出てるんだよね」と興奮気味に振り返った。
12月に60歳を迎えるが、心筋梗塞の影響はなく、体調は良好。気持ちは「ロボコップ」「氷の微笑」で知られるポール・バーホーベン監督(83)に憧れた若き日と変わらず希望に満ちている。「気分は22歳くらい。失敗が許されない、常にチャレンジングな実力社会で少なくとも1年で1作は作っていきたい。いずれはアメリカの映画監督という立ち場になれたらいいな」と将来像を思い描いている。
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