帳簿上で架空の取り引きを繰り返す「循環取引」の手口で、東京・千代田区の商社からおよそ2400万円をだまし取ったとして、30代の元社員が逮捕されたことが捜査関係者への取材でわかりました。
不正な取り引きはおよそ37億円に上り、警視庁はこのうち数億円をだまし取っていたとみて実態の解明を進めることにしています。
逮捕されたのは、東京・千代田区に本社がある機械の総合商社「東京産業」の元社員、大山彰義容疑者(37)です。
捜査関係者によりますと、「国際インフラ課」に勤務していた去年3月、建設資材の取り引きを装って会社からおよそ2400万円をだまし取ったとして詐欺の疑いがもたれています。
去年4月に国税局の税務調査で指摘を受け、会社が内部調査を行ったところ不正が発覚したもので、その後、処分を受けて解雇されていました。
これまでの調べによりますと、2017年ごろから去年にかけておよそ20社の取引先を巻き込んで、「循環取引」を繰り返し、不正な取り引きはおよそ37億円に上るということです。
「東京産業」は少なくとも8億円の損害を被ったとみられ、警視庁は容疑者が数億円をだまし取ったとみて実態の解明を進めることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230929/k10014210711000.html