アゼルバイジャン軍の攻撃に対し、同国領ナゴルノ・カラバフのアルメニア系住民組織が事実上「降伏」したことを受け、同系住民のアルメニアへの避難が始まった。アルメニアで同盟国ロシアへの批判が一段と強まる中、米国が接近する動きが目立っている。

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 ロシア国営タス通信によると、アルメニア政府は25日、4800人以上がナゴルノ・カラバフから避難したと明らかにした。

 アルメニア側には、長年敵対してきたアゼルバイジャン側による迫害への懸念が強く、住民組織幹部は人口12万人のほぼ全員が避難希望だとしている。

 アルメニア側を軍事支援しなかった同盟国ロシアへの不満も高まる。パシニャン首相は24日のテレビ演説で同国の安全保障について、「ロシアとの軍事協力では不十分だと明らかになった」とし、「有益な対策が取れる相手とともに変革する必要がある」と述べ、ロシアとの軍事同盟を見直す考えを示唆した。

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