東京都中央区八重洲のビル工事現場で19日、7階部分から鉄骨が落下する事故があり、男性作業員2人が死亡した。
警視庁は現場の安全管理に問題がなかったかを含め、業務上過失致死傷容疑を視野に調べている。
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同庁中央署によると、事故は午前9時25分ごろに発生した。
ビルの7階部分で設置作業中だった重さ約15トン、長さ約30メートルの鉄骨をクレーンのワイヤでつり上げていたところ、何らかの理由でワイヤが外れ、3階部分に落下したという。
死傷した作業員5人はいずれも7階部分で作業に当たっており、巻き込まれる形で3階部分に落下。
死亡した2人は30代と40代で、鉄骨の下敷きになったとみられる。
1人は一時意識不明の重体となっていたが、その後に意識が回復。ほか2人も命に別条はないという。
警視庁は今後、事故当時の状況を確認するなどして捜査を進める方針。
現場の安全管理に問題がなかったかなどが焦点になる。
現場はJR東京駅東側近くの商業ビルが立ち並ぶオフィス街の一角で、地上51階建ての高層ビルの工事現場。
八重洲エリアの新たな玄関口として国の認定も受けて再開発が進められており、2025年の完成を予定している。
施工は大林組と大成建設の共同企業体(JV)が担っていた。
大林組のホームページによると、ビルにはオフィスや店舗、医療施設などが入る予定で、大規模なバスターミナルも整備される計画だ。
警視庁は当初「中央区日本橋」と発表していた現場所在地を「中央区八重洲」に訂正した。
東京・八重洲の作業事故、業過致死傷容疑視野に捜査
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE1959F0Z10C23A9000000/