インドネシアを公式訪問していた天皇、皇后両陛下は23日、同国の首都ジャカルタ近郊のスカルノ・ハッタ空港から政府専用機で帰国の途に就かれた。
両陛下は17日から6泊7日の日程で、即位後初となる国際親善のために同国を訪問されていた。
ジャカルタ近郊にあるボゴール宮殿では、国賓としてジョコ大統領夫妻との会見や昼食会に臨まれた。
滞在期間中、両陛下は太平洋戦争後も現地に残り、インドネシア人とともに独立戦争に加わった旧日本兵の家族らと懇談。旧日本兵も眠る「カリバタ英雄墓地」に供花された。
同国の若者たちとも交流。大学や職業専門高校といった教育機関に足を運ばれ、日本語を学ぶ学生らと和やかに懇談された。
水の研究をライフワークとする天皇陛下は、ジャカルタにある治水関連施設のほか、21日に古都ジョクジャカルタへ移動し、砂防技術事務所も視察された。特別州知事との晩さん会に出席したり、ボロブドゥール寺院を見学したりされた。
皇后さまの体調を考慮し、一部の日程は天皇陛下単独で行われた。
帰国当日の23日は、太平洋戦争末期の沖縄戦で犠牲になった人々を悼む「慰霊の日」にあたり、両陛下は滞在先のジャカルタのホテルで黙とうされた。長女の愛子さまは御所で黙とうされた。
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