2023年「映画チケット」価格改定動向調査

人手不足や電気代の上昇による「サービス価格」値上げの動きが、映画館にも広まっている。全国展開する大手シネマコンプレックス(シネコン)や、
地域の大規模映画館など計50社の大手映画館のうち、全体の64%にあたる32社が昨年以降に「映画チケット」を値上げした。このうち、
全体の半数にあたる27社では23年以降の値上げだった。チケット料金は据え置いたものの、ポップコーンやドリンクなど館内飲食、
3Dメガネ等の料金を改定した企業は1社だった。

価格改定前後のチケット料金をみると、一般(通常)料金の改定前(2021年以前)金額は「1900円」(29社)のほか、1800円が中心だった。
しかし、23年以降は1900円から価格を引き上げる動きが目立ち、50社のうち4割超の21社が、23年6月以降の鑑賞分から
通常料金を2000円へ値上げし、価格帯として最も多かった。また、いずれも1館あたり10スクリーン前後を有するシネコンでの価格設定が目立つ。

シニア料金では22年以降、4割超の映画館が1300円の設定としたほか、レイトショーでは「1400円未満」に設定した映画館が
価格改定前後で11社減少し、「1500円」とした企業が18社に上った。

値上げした各チケット料金は、いずれも100円の値上げ幅にとどまり、標準的な映画鑑賞料金は「2000円」へのシフトがみられる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e184d35a6d847ec78157c1006773f7dc5488fc4c